関東大学対抗戦と関東大学リーグ戦のチームが入り混じってリーグ戦をおこなう春季大会が、24日、開幕。前年度の上位陣によるAグループでは大学選手権6連覇中の帝京大(対抗戦A・1位)が法大(リーグ戦1部・3位)を121-0で撃破(東京・帝京大グラウンド)。岩出雅之監督は「全体的にミスは少なかった。集中力はあった」と振り返った。
「痛いことに挑み、しんどい時ほど走り、いいコミュニケーションを取る…。ワンプレーワンプレー積み上げて、先に繋がるようなプレーをしようか」
実質的には今季初戦となるこの日。岩出監督にこう送り出されたチームは、接点での優位性を下支えに休みなく攻めた。スクラムやモールを押し切ったり、ターンオーバーからの速攻でも走り切ったり。指揮官は、基本プレーの精度を細かくチェックしつつも泰然自若としていた。
「彼ら(選手)の意思、判断を楽しみに観ているだけ。まだまだ(新チームの)練習を始めて間もないので正確性は足りなかったかもしれないですが、何でも完成形を求めちゃうと、窮屈になっちゃうから」
奈良・御所実のエースとして全国高校ラグビー大会で2度の準優勝を経験した新人WTB竹山晃暉も、先発出場して5トライを挙げた。「チームで必要とされる人間になりたい」と行儀よく話す新人に関し、指揮官は「(力を)持ってる奴は(試合で)育ててやらんと。持ってるね、竹山も。嗅覚、スキルを」と評した。
目指すは大学選手権7連覇と、何よりシーズン終盤のトップリーグ勢撃破だ。前年度にNECを31-25(2月8日/東京・秩父宮ラグビー場)で下した日本選手権の今季のフォーマットは未確定ながら、岩出監督はこう語った。
「未来に繋がるいま。そのために必要な目標設定を。学生王者になること、社会人をクリアすること。その設定に合った努力をしていく」
これで春季大会の勝点を6としたチームは、5月17日、同じく帝京大グラウンドで、リーグ戦王者の流経大との2戦目に挑む。一方、勝点0の法大は5月3日に明大(対抗戦A・3位)と東京・明大グラウンドで激突する。