(撮影:Yasu Takahashi)
ワールドカップ連覇を狙うニュージーランド代表“オールブラックス”にショッキングなニュースだ。
10番を着る可能性があったチーフス所属のアーロン・クルーデンが、4月17日のクルセイダーズ戦で左膝を負傷し、検査の結果、前十字靭帯を断裂していることがわかった。20日、ニュージーランドラグビー協会が発表。再建手術が必要で、通常は回復まで6か月かかるという。9月18日から10月31日までイングランドで開催されるワールドカップでのプレーは絶望的だ。
しかしながら、クルーデンは望みを捨てていないとニュージーランドメディアは伝えた。優勝した前回(2011年)のワールドカップでオールブラックスは故障者が相次ぎ、優勝をもたらすPGを決めたのは、大会終盤に緊急招集された4人目のSO、スティーブン・ドナルド(現 三菱重工相模原)だった。その決勝戦で先発出場し、ドナルドと交代したのはクルーデン。当時の激闘を覚えている26歳のプレーメーカーは、イングランドでの大舞台で追加招集される可能性があることを信じ、リハビリに取り組んでいくという。
今季スーパーラグビーでは自身もチームも好調で、2年ぶり3回目の優勝に燃えていたが、このタイトル奪還は新加入のリーチ マイケル(日本代表主将)らに託すしかない。
オールブラックスはスターが揃う。しかし、102キャップを持つ33歳のエースSO、ダン・カーター(クルセイダーズ)は、怪我から復帰したばかりということもあり、今季スーパーラグビーでは精彩を欠いたプレーが続いている。クルーデンを欠いたいま、3番手SOと目されていたボーデン・バレット(ハリケーンズ)への期待は高まり、17キャップのコリン・スレイド(クルセイダーズ)がそれに続く。
さらにニュージーランドメディアは、ハイランダーズのSOリマ・ソポアンガが代表セレクターの注目を集めそうだと報じている。