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南半球の最強クラブを決める「スーパーラグビー」は、4月11日までにレギュラーシーズン前半の9節が終了。過去一度も優勝したことがないニュージーランド(NZ)のハリケーンズが総合順位トップで折り返した。
U20NZ代表の指揮を執ったことがあるクリス・ボイドが新ヘッドコーチとなったハリケーンズは、2週休みがあったため7試合しか消化していないものの、開幕から全勝で勝点31を獲得。ラストシーズンに燃えるコンラッド・スミス主将(ワールドカップ後にフランスのクラブに移籍)を中心に結束し、オールブラックスのフィニッシャーでもあるWTBジュリアン・サヴェアがトライランキング2位につける働き(現在5トライ)で躍進の原動力となっている。
NZカンファレンスでは日本代表選手が所属する2チームも好調。SH田中史朗がいるハイランダーズは、11日にクライストチャーチでおこなわれたクルセイダーズ戦を25-20で制し、5勝2敗の勝点24となって5位(NZカンファレンス3位)をキープした。
スーパーサブの田中は、クルセイダーズ戦は後半26分から出番となり、7試合連続出場。冷静でテンポの良いパスさばきはもちろん、密集から出たボールに素早く反応して突っ込み奪取したファインプレーもあり、チームの連勝に貢献した。
リーチ マイケルが新戦力となったチーフスは、今週末は休み。日本代表主将が先発NO8に定着してから3勝1敗と好調で、通算成績は6勝2敗の勝点28、総合4位(NZカンファレンス2位)につけている。
一方、オーストラリアに渡ったジャパンの4選手、WTB山田章仁(フォース/パナソニック)、PR稲垣啓太(レベルズ/パナソニック)、CTB/WTB松島幸太朗(ワラターズ/サントリー)、FL/NO8ツイ ヘンドリック(レッズ/サントリー)は、スーパーラグビーデビューを目指し、下部チームで奮闘中。
同地区1位はブランビーズが守っているが、10日にオークランド(NZ)でおこなわれた試合は、開幕から7連敗と泥沼だったブルーズに14-16で敗れ、調子が上がらない前王者・ワラターズとの差を大きく広げることはできなかった。
日本代表前ヘッドコーチのジョン・カーワンが指揮を執るブルーズは今季初勝利で、総合最下位を脱出した。
南アフリカ・カンファレンスは、最下位争いの常連であるライオンズが優勝候補のブルズとシャークスを連破し、4連勝(5勝4敗)で同地区の混戦レースをますます熱くしている。
※ 南ア、NZ、豪州の各カンファレンス1位と、その他の上位3チームがプレーオフに進出する。
※ 順位決定は、勝点(ポイント)制を採用。全試合終了時点で、勝点の多い順に順位を決める。
※ 各試合の勝点は、勝ちで4点、引き分けで2点、負けは0点。
※ BPはボーナスポイント。4トライ以上挙げると1BP、7点差以内の敗戦でも1BPが加算される。