オールブラックスで14キャップを獲得し、2013年11月に東京・秩父宮ラグビー場でおこなわれた日本代表戦では2トライを挙げるなど活躍したWTBチャールズ・ピウタウが、アイルランドのアルスターと2年契約を結んだことが明らかになった。4月1日に同クラブが正式発表し、本日、現在所属するブルーズもこれを認めた。
ニュージーランドメディアの『TVNZ』などは、ピウタウは約200万NZドル(約1億8000万円)の大金を手にすることになったと報じている。
移籍は2016年7月からで、ブルーズはピウタウが来年のスーパーラグビーにも参加することを望んでいる。
ヤマハ発動機ジュビロ所属のシアレ・ピウタウを兄に持つ23歳のヤングスターは、昨年11月のニュージーランド代表アメリカ・欧州遠征では3試合に先発。FBとCTBも可能なユーティリティプレーヤーでもあるため、今年9月開幕のワールドカップでもスコッド入りが有力視されている。
2011年にIRB(現ワールドラグビー)年間最優秀選手に選ばれ、トヨタ自動車でプレーしたあとブルーズとオールブラックスに復帰したFL/NO8ジェローム・カイノ(31歳)とは2018年までの長期契約に成功したニュージーランドラグビー協会だが、ワールドカップ後にフランス行きを決めたSOダン・カーター、CTBマア・ノヌー、CTBコンラッド・スミスなどに続き、オールブラックスのキャリアを始めたばかりの才能豊かなピウタウも海外へ流出することとなり、ラグビー大国にはショックが広がっている。
エキサイティングなランナーであるピウタウには2016年オリンピック出場を期待する声もあったが、母国を離れることになったため可能性は消滅し、2017年にニュージーランドツアーをおこなうブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの戦いにも参加しない。