筑波大ラグビー部3年で日本代表のWTB福岡堅樹は、9月、イングランドでのワールドカップ(W杯)出場を目指す。身長175センチ、体重85キロのランナー。背番号「11」をつけ、持ち前の「瞬間のスピード」を活かしたい。
現指揮官のエディー・ジョーンズ ヘッドコーチに「ワールドクラスのスピード」を買われたのは2013年春。以降、欧州6強のウェールズ代表、スコットランド代表、イタリア代表、世界ランク1位のニュージーランド代表と、多くの強豪国とのテストマッチ(国同士の真剣勝負)を戦ってきた。テストマッチ出場を意味するキャップ数は11。現在は昨季負った怪我のリハビリをしているWTB福岡は、3日、東京・国立スポーツ科学センターでのメディカル合宿中にこう語っている。
「(指揮官とは)『怪我の調子はどうだ』『だいぶ、良くなってきている』という話を。何とか、いい状態で戻れるように調整します。弱くなっている部分の筋力トレーニングを。マッサージで柔軟性も持つようにしています」
昨春は7人制日本代表にも選ばれたが、W杯までは15人制一本に絞って活動する。
「100パーセント(のコンディション)じゃないなかで(7人制の合宿へ)行ってもチームに迷惑をかける。去年も最初はしばらく途惑っていたので…。そしてそれを引きずって代表(15人制)に選ばれなくなっては本末転倒だ、と。いまは怪我の治療に全力を注ぐ。オリンピック(リオ大会。7人制ラグビーは正式種目)に出たい気持ちはもちろんあります。ただ、いまはW杯を成功させたい」
負傷のケア以外にも、レベルアップした点はある。
「プレー自体、変えていかないと。運動量は増やさないといけないし。他のWTBより優れていると自信を持って言える部分を作っていきたいです」
日本代表は4月6日から、宮崎で合宿を開始する。
「そこに、合わせられるように…」