昨年のアジア大会では金メダル獲得に貢献した山下楽平(撮影:長岡洋幸)
今季、日本最高峰のトップリーグ(TL)で新人賞、ベストフィフティーン、最多トライゲッター賞を獲得した神戸製鋼のWTB山下楽平。現在は男子7人制日本代表候補として、HSBCセブンズワールドシリーズ(SWS)の香港大会(3月27〜29日)、東京大会(4月4〜5日)を見据えている。第15回男子セブンズシニアアカデミー(16〜19日/千葉・中台陸上競技場など)に参加し、19〜30日の香港遠征にも帯同する。
身長174センチ、体重85キロ。小柄だが、勝負強さと瞬発力でTLのスタンドを沸かせてきた。15人制と同じ広さのグラウンドでより広いスペースを任されるセブンズのナショナルチームにあって、「そのスペースをどう使うか…」と考えをめぐらせる。
「自分は長い距離を走りきるタイプじゃないので、一瞬で抜き切る(相手のいないスペースを突破)。トップスピードになる回数も(15人制より)7人制の方が多いので、一瞬でフルスピードになるような走り方を意識します」
7人制代表が来季もSWSに参戦するには、東アジアでの2大会でより多くのポイントを獲得したいところだ。SHとWTBでの併用が期待される山下は、こうも続けていた。
「一瞬のスピードで相手を諦めさせる。まずは自分が(守備網に)ひずみを作って、他の足が速い味方に任せる…。ボールを持った時に脅威となるプレーを、いかに続けられるか、です。ワンプレーだけ、1試合だけ良くても意味がない。続ける」
(文:向 風見也)