日本代表最多キャップ数更新の記念セレモニーで挨拶する大野均(撮影:松本かおり)
日本代表で歴代最多の87キャップ(国同士の真剣勝負への出場数)を誇る東芝のLO大野均が、オーストラリア代表2キャップを持つパナソニックのLOダニエル・ヒーナンのジャパン入りについて意見を明かした。
28日、東京・秩父宮ラグビー場。ヤマハがサントリーを15-3で下した日本選手権決勝を前に、長女・嘉桜ちゃん、長男・正士朗くんとともに歴代最多キャップ獲得を表彰された。「いい雰囲気で…。記念になりました」。今秋には4年に1度のワールドカップ(W杯)がイングランドでおこなわれる。大一番に向け、本人は含みのある談話を残した。
「現役ではあるので、まだまだ試合には出たい。W杯が最大のターゲット。自分が出なくても、いい結果を残す助けになれればいいなと思います」
エディー・ジョーンズが率いて4季目の日本代表には、新たな助っ人が参加しそうだ。LOヒーナンである。国内最高峰のパナソニックでも激しいタックルと突進で2連覇に貢献。昨年8月に日本国籍を取得しており、7人制のワールドシリーズであと3ラウンド出場すれば15人制代表入りの資格が得られる。「自分にとってはライバルなので、負けられない。そこは、やるだけです」。ポジション争いが激化しうるなか、LO大野はこう語るのだった。
「代表にとって、ああいうレベルの高い選手が入ってくれるのは助かる。試合でぶつかるんですが、(LOヒーナンからは)パナソニックのために、という気持ちが伝わる。こういう選手がジャパンのためにと思ったら、すごいプレーをしてくれるんだろうな、と」
(文:向 風見也)