ヨーロッパの強豪6か国によるシックスネーションズは、現地時間2月28日に第3節の2試合がおこなわれ、今秋のワールドカップで日本と同組に入るスコットランド(世界ランキング9位)は、ホームで、イタリア(同14位)に19-22で敗れた。イタリアは今季初勝利。スコットランドは3連敗となった。
もう1試合は、敵地に乗り込んだウェールズ(世界ランク6位)がフランス(同7位)を20-13で下し、2勝1敗として2年ぶりの王座奪還に望みをつないだ。フランスは1勝2敗。
イタリアが敵地マレーフィールド(エディンバラ)で勝ったのは8年ぶりだ。
序盤をリードしたのはスコットランド。PGで先制し、前半7分にはCTBマーク・ベネットがインターセプトから独走トライを奪った。
しかしイタリアはすぐ、ラインアウトからのモールドライブで差を詰める。
互いにPGでスコアを動かし、16-8とスコットランドが先行して迎えた36分、イタリアはショットをゴールポストに当ててしまったものの、跳ね返ったボールをWTBジョヴァンバティスタ・ヴェンディティが確保し、一気に突っ込んでトライ。16-15で前半を折り返した。
その後、スコットランドが再びPGで得点し、4点差になる。
109キャップ保持者のPRマルティン・カストロジョヴァンニを欠くイタリアのFWに、スクラムで苦戦するシーンもあったスコットランドだが、73分(後半33分)を過ぎてから、自陣深くで何度も繰り返された相手ボールスクラムを耐えた。
このまま逃げ切るかと思われたが、しかし、直後のタッチキックを失敗し、またもイタリアに反撃チャンスを与えてしまう。悪い流れは続き、ラスト約2分でLOがイエローカードをもらい、14人になってしまったスコットランド。そして、残り1分を過ぎてモールで押し込まれ、故意に崩したと判定されてペナルティトライを奪われ、痛恨の逆転負けを喫したのだった。
パリ北部郊外にあるサンドニのスタッド・ドゥ・フランスでおこなわれた1勝1敗同士の対戦は、後半に動いた。
59分、9-6とリードしていたウェールズにチャンス到来。SHリース・ウェブが抜け出し、サポートについたFLダン・リディエイトが巧みなハンドリングでSOダン・ビガーにつなぎ、チーム初トライを演出した。その後、FBリー・ハーフペニーのPGで得点を加えたウェールズ。
フランスは67分に我慢強くボールをつないでトライ、ゴール成功で4点差としたが、ウェールズは終盤にスクラムでPGチャンスを得て差を広げ、20-13で決着がついた。
第3節のもう1試合、アイルランド対イングランドの試合は、現地時間3月1日にダブリンでおこなわれる。