6季ぶりの日本選手権出場を目指すリコー。次、サントリーと決定戦(撮影:松本かおり)
<トップリーグ ワイルドカードトーナメント 1回戦>
NTTコム 12-16 リコー
(2015年1月24日/東京・秩父宮ラグビー場)
後半節は上位グループ最下位と揉まれたNTTコムは、下位グループで最上位のリコーに接点で抗った。
外国出身選手の突進を食い止め、絡み、相手の攻めのテンポを鈍らせる。9-10とリードされて迎えたハーフタイム直前のピンチも無失点でしのぎ、反撃の土壌を作った。
CTB溝口裕哉主将は言う。
「コンタクトシチュエーションではウチのほうが良かったのかな、と」
しかし、次の一手が出なかった。
互いにスコアを重ねて12-16で迎えた終盤。攻撃権保持を心がけるリコーが再三、反則が取られる。NTTコムは自陣からとはいえ逆転の好機を得るが、ミスを重ねたのだ。
横幅の広い攻撃陣形で右から左へ球をつなぐも、タッチライン際で放たれたオフロードパスをグラウンドの外へ出す。最後の最後に敵陣ゴール前右ラインアウトから球を散らし、結局、ミスで終わった。
リコーは「ファーストタックルで相手を止められ、マイボールをキープできた」と神鳥裕之監督は安堵。
一方、敗軍陣営では、温厚なロブ・ペニー ヘッドコーチが怒っていた。
「レフリーとの意思疎通が十分でなく、フラストレーションがたまった」
(文:向 風見也)