ラグビーリパブリック

再逆転でグループB首位を堅持 リコー

2014.12.29

tatekawa

後半26分、逆転へ勢いづけたクボタCTB立川のトライ(撮影:見明亨徳)

<トップリーグ 2ndステージ グループB 第5節>
リコー 28-26 クボタ
(2014年12月28日/東京・秩父宮ラグビー場)

 グループBの1、2位対決。後半、いったん逆転されたリコーが36分にクボタ陣内でスクラムを押し込みコラプシングの反則を得る。FBピーターズ・ダニエルが慎重に決めて28-26と再逆転し、ノーサイドを迎えた。

 試合後の記者会見で指揮官・神鳥裕之監督は「先週(20日、NTTドコモに26-27と1点差負け)の悔しい思いを忘れず勝ちたい気持ちで臨んだ」と勝った喜びを口に出した。
 序盤から互いにボールをつなぐラグビーを披露。リコーは前半7分、自陣のスクラムからつなぎきりLOロトアヘア ポヒヴァ大和が先制トライをあげ幸先良いスタートを切った。前半はその後、両者1トライを取るなどして15-7で折り返した。

 後半の見せ場は20分すぎから。リコーが21分までにトライを奪うなど25-14とリードを広げた。ここからクボタはワイドに展開するラグビーを見せる。
 26分、リコー陣内で反則から右ラインアウトを得ると左へ展開、ゴール手前のラックから右へ回しCTB立川理道がトライを奪う。ゴールもSO森脇秀幸が決め、25-21と4点差へ。さらに31分、やはり右ラインアウトを得、オープンへ振る。ハイパントをゴール前に上げてクボタがキャッチし、さらに左へ。今度は右へ大きく回して立川−ダニエルとつなぎ、FL田村玲一が右隅へリコーディフェンスを引き連れて飛び込み逆転した(25-26)。
 しかし勝負の分かれ目はFWが踏ん張っていたリコーのスクラム。36分、敵陣22メートル付近のスクラムでクボタが崩しコラプシング。PGでダニエルが決勝点をあげた。

 この試合前、第1試合でNECがNTTドコモとの3、4位対戦を40-14で制し、勝点23で暫定首位となっていた。リコーも勝点4を得て23で並び得失点差(+68)で首位を守った。
 次節、新年の1月4日、両者は直接対決となる。神鳥監督は「ブレイクダウンで2人目がしっかりコミュニケーションをとって入るなど、基本プレーを準備していきたい」と言う。先週の敗戦後、フォーカスしている部分をさらに高めていく。
 一方、クボタは次節が5位NTTドコモ、最終節が4位近鉄と日本選手権出場を決めるワイルドカード出場圏内(4位以内)をかけての戦いとなる。石倉俊二監督は「相手うんぬんではなく自分たちの(ワイドな)ラグビーを貫く。トライは取れている。勝ち切るだけ」と自信を見せた。

(文:見明亨徳)

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