ジャパンラグビートップリーグはセカンドステージの第4節に突入し、12月20日、東京・秩父宮ラグビー場で2試合がおこなわれた。
グループAでは、連覇へ向けて調子を上げてきたパナソニック ワイルドナイツがNTTコミュニケーションズシャイニングアークスに45−14で快勝し、首位をキープした。6トライを挙げてボーナスポイントも獲得し、総勝点を19に伸ばしている。一方のNTTコムはセカンドステージ4連敗となり、勝点1のまま。
試合は前半4分、スーパーラグビー(南半球最高峰リーグ)のウェスタン・フォース入りが決まったWTB山田章仁のトライでパナソニックが先制した。25分にはラインアウトモールで追加点。その後、NTTコムのSH西橋勇人にゴールラインを割られた前王者だったが、33分にモールで押し込んでペナルティトライを得、40分にも怒涛の攻撃で途中出場のPR川俣直樹がファイブポインターとなり、28−7で前半を終えた。
パナソニックは後半早々にも、SOベリック・バーンズが抜け出して13番のJP・ピーターセンにつなぎ、WTB山田がフィニッシュ。80分間通しての堅守もゲームを支配した要因となり、終盤には途中出場のSH内田啓介がチーム6本目のトライを決め、快勝となった。
マン・オブ・ザ・マッチには、先週末の神戸製鋼戦でトップリーグデビューを果たした東海大出身の2年目LO、三上匠が選ばれている。
もう1試合は、日本選手権出場を目指してワイルドカードトーナメント進出を争うグループBの戦い。ファーストステージ全敗で味わった屈辱をチームの成長につなげたNTTドコモレッドハリケーンズが、セカンドステージ3連勝で先頭を走っていたリコーブラックラムズを27−26で下した。
前半はリコーが優勢だった。試合開始早々、LOカウヘンガ桜エモシのトライで先制し、27分には敵陣深くでの相手ボールスクラムでこぼれたボールをSH山本昌太が素早く拾い、インゴールで押さえた。一方、自陣で辛抱する時間帯が多かったNTTドコモだが、35分、ゴール前ラインアウトからのサインプレーでHO緑川昌樹がトライを挙げ、10−14と差を縮めて折り返す。
そして後半、ドコモのキックオフボールをリコーが確保できず、赤いジャージーのWTB渡辺義己が拾って一気に駆け抜け、逆転。勢いに乗ったNTTドコモはさらに5分後、ゴール前でのラインアウトモール後に韓国代表のFL朴淳彩が持ち出してインゴールへ突っ込み、リードを広げた。
10点を追う立場になったリコーは51分(後半11分)にモールドライブで5点を返し、70分にはスクラムでペナルティトライを獲得、ゴール成功で再びゲームをひっくり返した。
しかし、しぶといチームへと変貌しているドコモは73分、FB才口將太がPGを決めて27−26と再逆転する。リコーはその後、76分にPGを狙ったものの失敗。フルタイムを知らせるホーンが鳴ったあと、黒衣の男たちは相手ボールスクラムを押してペナルティを得、敵陣10メートルライン付近、中央に近い位置からFBピータース・ダニエルがショットを試みたが、ボールは左ポストに当たって跳ね返り、ドコモに歓喜の瞬間が訪れた。
とも3勝1敗となり、逆転勝利のNTTドコモは総勝点16として暫定3位に浮上。リコーはセカンドステージ初黒星を喫したものの、4トライを挙げて7点差以内の敗戦だったためボーナスポイント2点を獲得し、総勝点を19に伸ばしている。