ラグビーリパブリック

ステインの足を活かし、敵陣侵入! 東芝が昨季王者パナに今季2連勝!

2014.12.06

TP

体を張る東芝のフォワード(撮影:AKI NAGAO)

<トップリーグ 2ndステージ グループA 第2節>
東芝 33−13 パナソニック
(2014年12月6日/東京・駒沢陸上競技場)

 同カードの今季開幕節を39−26で制した昨季4強の東芝が、この日も前年度王者のパナソニックを制す。天候が荒れた序盤の我慢比べを経て、終盤、点差を広げた。南アフリカ代表53キャップ(国同士の真剣勝負への出場数)、CTBフランソワ・ステインが足で魅せた。
 問答無用の長距離弾、上空で鋭く回る一撃。
 その都度、空いた場所へ、相手が嫌であろう種類のキックを放った。
 本人は「周りの声で空いてる場所を知れた」と殊勝に語るのみだが、実際はどうか。何度か、相手の名キッカーでオーストラリア代表51キャップ、SOベリック・バーンズのもとへ蹴り込み、その地点へ皆で圧をかけた。CTB仙波智裕の証言。
「それ、確かに本人も言ってました。彼にハイボールを獲らせ、倒せば、他にキッカーはいなくなる、と」
 チームがここ1か月で練った陣地獲得戦略のもと、名手は、確かに己の眼と技を信じて戦った。
 その先の接点で反則を重ね、後半20失点したパナソニックにあって、HO堀江翔太主将はこう呟くのみだ。
「向こうが僕らのラグビーを知っていた」

(文:向 風見也)

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