ラグビーリパブリック

巻き返すか、慶大 まずは「リアクションのレベルを落とさない」(木原主将)

2014.12.02

kihara

慶應義塾大の木原健裕キャプテン。同校が大学選手権で優勝したのは1999年度が最後
(撮影:松本かおり)

 今季の関東大学対抗戦Aを4勝2敗1分で終えた慶大は、14日からの大学選手権セカンドステージを見据える。就任2年目の和田康二監督は、「去年よりも成長できている。ここからどれだけ成長できるか」と語る。

 11月30日、東京・秩父宮ラグビー場。対抗戦最終節に挑んだ。選手権5連覇中で、すでに対抗戦の優勝を決めていた帝京大に0−48で敗れた。チームの戦い方には手応えを覚えつつ、課題を浮き彫りにした。
 
 1対1のタックルと要所での肉弾戦への圧力で相手ボールを奪い、要領の良い攻めで何度か好機を作った。しかし、トライラインは越えられなかった。

 例えば、ハーフタイム直前の43分頃。相手の反則からの速攻で敵陣10メートル線付近左から右へ展開する。一気に22メートル線付近まで進む。しかし、接点で帝京大の圧力を受け、たまらず反則を犯した。FL木原健裕主将は悔やむ。

「外に振った先のブレイクダウン(接点)でターンオーバーされてしまう…といった部分は、1つひとつの基礎スキル(に原因がある)」

 和田監督はこうも補足した。

「相手が必死に守るなか、最後の50センチを超えるのは難しい。2人、3人でまとまりになって継続する、手詰まりになったらBKに展開する…そういった部分(の方法論)を修正する必要はあると思います」

 もっとも前年度の同カードは、主力を故障で欠いたなかで0−75で大敗している(2013年12月1日/秩父宮)。その後、全国4強入りを果たした指揮官は、今回の王者との対戦を「同じ完封負けでも、昨年よりも選手の感じ、内容はいい」と振り返った。

「昨年もあそこから立て直して大学選手権4強入りをした経緯がある。ここから、どれだけ成長できるかです」

 木原主将もまた、前向きな言葉も残す。

「帝京大は強くて、うまかった。ただ収穫だったのは、すぐタックルして、すぐセットするというリアクションを、このレベルでやり切れた。この質を落とさないようにしようと、選手には話しました。僕たちはまだ成長できると、本当に信じている。1日、1日、無駄なく練習していきたいです」

 セカンドステージで4つあるうちのどのプールに参加するかは、12月7日の早大×明大の結果を受けて決まる。

(文:向 風見也)

Exit mobile version