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100度目の早慶戦はドロー! 狂乱下の合戦、両校の優勝の可能性は途絶える

2014.11.23

WK

早稲田×慶應、伝統の一戦は引き分け。ともに4勝1敗1分となり、
6戦全勝中の帝京大に並ぶ可能性はなくなった(撮影:高塩隆)

<関東大学対抗戦A>
早大 25−25 慶大
(2014年11月23日/東京・秩父宮ラグビー場)

 大学選手権を含め100度目となる直接対決。両軍陣営のほとんどは、この80分強を特別視していた。公式で「19,304人」のファンが唸り声をあげるグラウンドでは、キックオフ直後から互いに失敗と反則を重ねた。「自分のなかではチャレンジしてのミスだった。マイナスには考えなかった」と早大のSH岡田一平は語る。一方、後半5分にハイパントへの反応で18−15と一時勝ち越しを導いたCTB川原健太朗は「最初の10分は何が何でも回そうと本来の慶大じゃないアタックをした。それが一通り終わった後はキックを…」。
 最後は慶大が敵陣ゴール前右でラインアウトから2度、モールを組む。いずれも早大がそれを故意に崩すコラプシングの反則を誘った。そして3度目のモールを組むチャンス。ここでコラプシングを取れば、サヨナラの認定トライか…。が、ことはうまく運ばなかった。慶大はモールを組めず、FL木原健裕主将は「モールを取れなかったところが実力だと思っています」と悔やんだ。
 ともに持ち味を出しきれず終いかもしれなかった一戦を経て、対抗戦優勝の可能性は途絶えたのだった。

(文:向 風見也)

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