待ちに待った日が訪れた。
日本チームのスーパーラグビー参入が正式に決定した。 11月20日、SANZAR(南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリアの連合組織)執行理事会で、確定。2016年から2020年のシーズンを対象とする参加契約書に署名がおこなわれた。
また同日、アルゼンチンチームも正式に参加が確定した。
現在、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカのスーパークラブ15チームで戦いを繰り広げているスーパーラグビーは、2016年から18チームで戦うリーグにすることを決めていた。アルゼンチン、南アフリカから各1チームの参加は確約されており、残る1枠に関して、今夏から日本とシンガポールが争ってきた。
SANZARから「日本チームの参加を第一候補とする」という内容の通知が届いたのが10月24日。それから約1か月かかった。10月24日に発表されたプレスリリースの中で、ピータースCEOは、「今後はJRFUのみに対象を絞って、正式な参加契約書の締結を前提としたスーパーラグビー参加のための最終調整をおこなっていきます」と述べていた。最終的に残っていたいくつかの課題を乗り越え、この日を迎えた。
矢部達三専務理事は、「2019年に日本で開催されるラグビーワールドカップを成功させるためにも、日本がスーパーラグビーに参加することが必要不可欠なものと考え参加立候補し調整を進めてきた結果、このたびの歴史的な参加決定に至ったことを大変嬉しく思います」と喜びのコメントを発表。日本チームが世界最高峰の国際リーグに参加するということは未知への挑戦であり、「大きな変革と努力を必要としますが、それによって日本だけでなく、アジア、そして世界のラグビー界にもイノベーションを起こし、日本のスポーツ界全体にも大きな影響を与えることになるはずです。スーパーラグビーへの参加は国内のラグビーに対する関心を高め、若い世代をはじめとする競技者には大きな夢と目標となり、日本のラグビー界全体が世界レベルへと前進していく力になると確信しています」と語った。
日本代表の岩渕健輔ゼネラルマネージャーは、「今回のスーパーラグビーへの参加で、日本ラグビーはこれまでと違う世界で戦いをはじめることになります。2019年はもちろんですが、2020年、2021年以降の日本ラグビーの礎となる参戦にしなければならないと強く感じています」と気を引き締めている。
そして日本代表のエディー・ジョーンズ ヘッドコーチは、「小さい子供たちにとって、日本にいながら常に世界最高峰のラグビーリーグに憧れを抱けるようになるのです。日本代表の強化においては、世界最高の選手たちを相手に常に高いレベルでの試合をおこなうことができます。我々日本代表はこれからも努力し続けて行きます」と、開かれた明るい未来へ向けて力強く語った。