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ロスタイムに勝ち越し! 日大が立正大を制し大学選手権出場に望みつなぐ

2014.11.16

 関東大学リーグ戦1部での下位争いで、劇的な試合展開が繰り広げられた。15日、東京・江戸川陸上競技場で昨季5位の日大が同7位の立正大に32−25で勝利。一時10点リードを許すも、後半ロスタイムの46分にWTB南波輝が勝ち越しトライを奪った。これで戦績を2勝4敗の勝点12とし、上位5位以内の大学選手権出場枠入りに望みをつないだ。一方、6連敗となり勝点6の立正大は、下位2チームと2部リーグ上位2チームによる入替戦への参加が決まった。

 日大は終始、グラウンド横いっぱいに広がる攻撃ラインを機能させた。後半21分に15−25とビハインドを背負うも、SO市川秀樹によれば「自分たちは、走れる」。やや足の止まった立正大を尻目に、自軍ボールのキープ率を高める。29分、SO市川のペナルティゴールで18−25と迫る。続く33分には、途中出場のFL佐々木凜平がゴールエリア中央に飛び込む。敵陣中盤で左から右へ球を振り、接点の周辺をパスで切り崩した結果だった。ゴール成功、スコアは25−25となった。

 ロスタイムはまず、自陣で反攻を耐える。ゴール前、立正大が大きくボールを展開しながら得点ならず。直後のドロップアウトをきっかけに、SO市川いわく「攻めるしかない」と日大は球を回した。リザーブスタートだったSH有久亘が自陣22メートル線付近右のラックサイドをえぐり、最後はWTB南波がサポートした。公式記録上は「後半46分」となっている勝ち越しの瞬間、会場の時計は「49分04秒」を指していた。

 敗れた堀越正己監督が「(終盤は)もうちょっとFWで勝負しても良かったかもしれないですが、これが彼ら(立正大の選手)の選択した結果」と悔やむ一方、勝った加藤尋久ヘッドコーチは「この1勝が彼ら(日大の選手)にとって大きい」と振り返った。

 両者の最終戦は29日、神奈川・相模原ギオンスタジアムでおこなわれる。日大は昨季6位の法大(3勝2敗、勝点14)と、立正大は2部から今季昇格した山梨学大(1勝4敗、勝点8)とそれぞれぶつかる。ここで日大が白星を挙げれば勝点を16とし、法大(16日には埼玉・熊谷ラグビー場で山梨学大と対戦)、山梨学大、昨季2位の中大(3勝3敗、勝点15)のその後の戦績次第で大学選手権に出場できる。

(文:向 風見也)

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