関東大学リーグ戦1部で昨季2位の中大は3日、東京・八王子市上柚木陸上競技場で、昨季3位で今季唯一の全勝だった大東大を33−24で下した。3勝2敗で勝点を14とし、法大と同率で4位となった。一時は練習を中断して緊急ミーティングを開いたフィフティーンは、ノーサイドの笛を聞き感涙した。15日、神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場で前年度4位の東海大と戦う。
守って、守って、反則を奪えば敵陣ゴール前ラインアウトからのモールにこだわる。その流れで前半を14−12とリードで折り返した。後半は3分、6分と敵陣でのターンオーバーから球をオープンに振る攻めで追加点を挙げた。28−12とリードし、昨季就任して守備を鍛えた酒井宏之ヘッドコーチは「ディフェンスでトライを取ってこそ、いいディフェンス」と振り返った。
10月5日、東京・キヤノンスポーツパークで昨季5位の日大に敗れた。15−19と接戦を落として2連敗となり、チームは翌週以降の全体練習をしばらく中止し、全体ミーティングを敢行した。学年を問わず言いたいことを言い合い、寮生活を見直した。下級生からさらなる運動量とリーダーシップを求められたPR檜山翔一主将は、頭を丸めて心機一転。この日、果敢にタックルした。
「いい話ばかりではなかったけど、そういうことがあったからチームが上向いてきた」
一方、敗れた大東大は4勝1敗で勝点17となり、流経大、東海大と同率で首位。15日に東京・江戸川陸上競技場で昨季1位の流経大とぶつかる。
青柳勝彦監督は「向こうがやって来ることの対策はしてきたけど、それよりも相手の方が上手だった。ブレイクダウン(ボール争奪局面)でかなりやられたので修正しないと。もちろん、ずっと全勝で行きたかったけど、今回は選手にもいい薬になった。油断しちゃだめだとわかってくれたんじゃないかな」と語った。