(撮影:見明亨徳)
トップリーグがウインドウマンスで休止している中、Bチーム同士による「サテライトリーグ戦」がおこなわれている。10月31日、平日の午後1時、サントリーサンゴリアスとNTTコミュニケーションズシャイニングアークスがサントリーグラウンドで対戦し、NTTコムがブレイクダウンの激しい戦いを制し、49−26(前半21−7)で勝った。
前半1分、NTTコムはサントリー陣内でスクラムを得るもノックオンし、ボールはサントリーへ。そのまま継続したサントリーの右WTB成田秀悦が右隅へトライを決め、先制した。
しかし3分後、NTTコムのCTBマット・サンダーズが、サントリーにターンオーバーされたボールがこぼれたところを見逃さず拾い、走し切ってトライラインを越え、ゴールも決まり同点に。さらにシャイニングアークスは20分、CTBリチャード・カウフシがマイボールスクラムから出たボールをもらうとサントリーディフェンスをかわし、2トライ目を奪った。その後、NTTコムはサントリーの自陣からでもボールをまわしてくるアタックを激しいタックル、ブレイクダウンでしのぐ。36分には、サントリーがゴール前に迫るもNTTコムはターンオーバーし、自陣深くからFB沼尻大輝、FL金正奎とつなぐと、最後はWTB小泉将がインゴールへ飛び込み、21−7で前半を終えた。
後半、最初は膠着状態だったが12分、NTTコムがサンダーズのトライで加点。しかし、サントリーは16分と25分に継続ラグビーを見せ、2トライ1Gで12点を返し28−19と迫った。
だが、残り12分でNTTコムが怒涛の攻めを見せる。ゴール前スクラムを押し、最後はFLアイザック・ロスがインゴールに飛び込むなど、終盤に3トライを奪い、49−19。
サントリーは試合終了間際にトライを返したが、大差で終了となった。
NTTコムのロブ・ペニー ヘッドコーチは「サントリーという強い相手にすばらしい形で終わることができた。ブレイクダウンで圧倒できたことは選手たちの今後につながる。しかし、セカンドステージではサントリーは日本代表選手も戻ってくるし、今日のようなBチームの戦い方はしてこないだろう。もっと隙をついてきて、キックも使ってくるのでは」と分析した。
この試合、トップリーグが早ければセカンドステージからの採用を検討しているレフリーカメラのテストをおこなっていた。レフリーの頭にビデオカメラを装着し、映像を配信する。映像を見たNTTコム関係者は「ラックやスクラムの激しくあたる瞬間を競技場のモニターやテレビ中継で見せることができる。レフリーの目線の検証にも利用できる」と話した。