関東大学リーグ戦1部で昨季3位の大東大が開幕4連勝を決める。19日の埼玉・熊谷ラグビー場で、前年度7位の立正大を66−16で下した。多彩なランナーが好調を維持している。
前半はキックオフの処理失敗などでややもたつくも、24−16とリード。全員が左右に散らばってスペースを抜く攻めを、要所で機能させた。なかでもFL長谷川崚太は9分、22分と2度、インゴールを割った。いずれの場面でも、「外が空いていたから」とタッチライン際に自らの判断で位置取り。球を得るや、一気に駆け抜けた。身長188センチ、体重98キロで50メートル走のタイムが5秒台後半という身体能力の活かし方を、自分なりにつかんだ格好か。鏡保幸特別顧問もこう見る。
「わかってきたんじゃない? ここにいればおいしいかな、というものを」
後半に入ると、大東大はさらに加速する。CTB/FBホセア・サウマキは1分、5分と自陣からのビッグゲインで2トライを挙げ、30分には敵陣ゴール前のモールに加わりだめを押した。さかのぼって17分にサウマキへのサポートで得点したWTB戸室達貴は、続く23分にもハーフ線付近で絶妙なタイミングでラストパスをもらい、ゴールラインまで走破した。一貫して示された奔放な攻めを、山内智一コーチはこう振り返った。
「無理くりこういう風に…(攻める)というものはあまりないです。皆の判断の精度、なおかつそれを実行するスキルが、だんだん上がってきている。ボールを持っている時間を長くすれば、どことやっても行けると思うんですけどね」
チームはこの先、強豪との対戦を控える。11月3日には昨季2位の中大(東京・上柚木陸上競技場)、同月15日にはディフェンディングチャンピオンの流経大(東京・江戸川陸上競技場)、続く22日にはこちらもここまで4戦全勝の東海大を迎え撃つ。