ラグビーワールドカップ2015の最後のスポットを獲得したのは、ウルグアイ代表だった。同国の首都モンテビデオで現地時間10月11日、最終予選プレーオフのファイナルマッチがおこなわれ、ウルグアイ代表がロシア代表に36−27で勝利。2週間前にロシアのクラスノヤルスクで実施された第1戦は、2大会連続のワールドカップを目指したロシア代表が22−21で制していたが、12年ぶりの切符獲得をあきらめていなかったウルグアイ代表がホームで1勝1敗とし、トータル成績で上回ったため(57−49)、ロス・テロスの愛称を持つ南米の熱き男たちが3大会ぶり3回目のワールドカップ出場を決めた。
前半をリードしたのはロシアだった。互いにペナルティゴール(PG)を4本ずつ決め、ハーフタイム前にも敵陣22メートルライン内でペナルティをもらったロシアは、冷静だったSOクシュナレフが相手が気を抜いた隙にタップキックをして仕掛け、同じく集中して左タッチライン沿いを上がってきたSHヤニュシキンにつなぎ、トライを奪った。2011年のワールドカップを経験しているハーフ団の活躍で、ロシアが5点リードで折り返した。
後半5分(45分)にもアウェイチームはPGを追加し、12−20。スタジアムを満員にした14,000人のウルグアイサポーターが静まり返る。
しかしリスタート直後、ロス・テロスは流れを呼び戻した。キックレシーブからのカウンターで、バックスがつないで右を攻め上がり、22メートルライン外から13番が内に切り込んで次々とディフェンダーを振り切り、トライ。ゴール成功で19−20とする。
そして55分、ウルグアイはモールで押し込み、逆転。コンバージョンも決まって26−20。活気づいた男たちは64分にもゴール前でスクラムチャンスを得、球出しは乱れたものの、落ち着いてボールを処理したSHが軽快なステップワークでわずかなスペースをすり抜け、点差を広げた。33−20。
75分頃、ロシアのFBが左隅に飛び込み、タッチライン沿いからのキックも決まって6点差。逆転可能な手に汗握る展開となったが、試合終了前にウルグアイがPGを決め、やがて、ノーサイドの笛が鳴った。
敗者復活で勝ち上がったウルグアイ。本大会では、イングランド、オーストラリア、ウェールズ、フィジーと一緒のプールAに入る。