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NTTコム、ロスの一撃で8強入り! ヤマハは肉弾戦圧倒も…

2014.10.12

Yamaha

試合後に会見するヤマハ発動機の清宮克幸監督(写真右)と三村勇飛丸主将
(撮影:向 風見也)

<トップリーグ 2014−2015 1stステージ 第6節 プールA>
NTTコミュニケーションズ 29−26 ヤマハ発動機
(2014年10月12日/富山県総合運動公園陸上競技場)

 3点差を追う後半37分。ヤマハが左右に球を振る。最後は日本代表のCTBマレ・サウが右から中央へ切れ込むが、「(周りに)パスすべきだった…」。待ち構えるはNTTコムのLOアイザック・ロス。身長201センチの元ニュージーランド代表だ。横幅の広い守備網を保ち、構え、FL山下弘資とともにタックル。ヤマハ勢の援護の遅れもあり、CTBサウは倒れてからも球を離さぬノット・リリース・ザ・ボールの反則を犯す。LOロス自ら、殊勲の一撃を振り返る。「あの瞬間はすごいと思わなかったが、振り返れば大きかった」。チームはそのまま逃げ切り、セカンドステージの上位組進出を決めた。
 すでに上位組入り確定済みのヤマハは、ほぼ順調に試合を進めた。スクラムを押し込み、肉弾戦の制圧でNTTコムの規律を乱し、モールから2トライを奪い、後半3分には26−15とリードを広げた。が、以後、攻め込んだ先で失敗を重ねる。後半27分にLOロスの突破からこの日初めて勝ち越され、最後の「あの瞬間」を迎えたのだった。「(前に)行けちゃって、逆にそこでボールを失った」。好機を逃した優勢局面を、清宮克幸監督は端的に述懐した。

(文:向 風見也)

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