金メダルにあと一歩届かなかった。サクラセブンズ(女子セブンズ日本代表)は第17回アジア競技大会の決勝に進んだが、ライバルの中国に12-14で敗れた。
「金メダルを目指していたので、中国に2点差で敗戦して悔しい。ボールを継続してプレーすることはある程度できたので、確実に(中国との)差は縮まったが、あと一歩のところで詰めが甘かった」(中村知春キャプテン)
アジア大会で女子ラグビーが実施されるようになったのは前回の2010年大会からで、そのとき5位に終わっていた日本女子はメダル獲得に燃えていた。
10月2日の今大会最終日、まずは準決勝で香港に17-10で勝利。決勝では、プールステージで苦杯をなめさせられた宿敵、中国に再び挑み、7点差を追う後半7分にキャプテンの中村がトライを挙げたが、コンバージョンキックが決まらず、12-14のままノーサイドの笛を聞いた。
「本当に悔しい。トライのチャンスがあったのにとりきれなかった。もっと前半からトライをとりにいって、後半に余裕を持った試合運びをしたかった。金メダルをとって女子ラグビーをもっと多くの人に知ってもらいたかったので、その意味でも今回の結果はとても残念で悔しい」と、素直に胸中を明かした小出深冬の言葉は、他の選手にも共通しているに違いない。
それでも、IRB女子セブンズワールドシリーズのコアチームに昇格したばかりの中国とは、大差がないことを証明した。
「今大会、中国と予選、決勝で2回試合をできたことは貴重な経験になった」と振り返った浅見敬子ヘッドコーチ。「結果として負けてしまったが、選手たちは力を出して戦ってくれた。スタッフも課題を見直して、アジアレベルのプレッシャー下であれば落ち着いて自分たちのラグビーをできるようトレーニングをして、次に向けて進みたい」。
来年はいよいよ、オリンピック2016のアジア予選がおこなわれる。中国はワールドシリーズでもオリンピック出場権(4枠)を狙えるが、世界の強豪国とはまだ差があり、アジア地区予選に参戦してくる可能性が高い。アジア代表枠は1つのみ。リオデジャネイロ行きをかけたサクラセブンズの戦いは、これから、もっともっと熱くなる。