今季から日野自動車に加入したCTB山下大悟は、27日、トップイーストDiv.1の三菱重工相模原戦に先発フル出場(神奈川・三菱重工相模原グラウンド)。昨季1位だった相手にチームは10−33で敗れるも、成長過程のチームに関わる楽しさを語った。
戦術上だろう。セットプレーから出たボールは、大抵、一番最初にもらう。特に0−26と大量リードを許した前半は、相手のタックラーに何度もぶち当たった。とかく受け身になりがちな仲間を喚起したかった。
「相手の6、7、8は外国人だった。その一番、タイトなところへ行こう、と。そこは意識しました」
早大の2002年度主将として大学日本一を経験。サントリー、NTTコムと、昨季まで計11シーズン、日本最高峰のトップリーグでプレーしてきた。この春から、新たな強化体制を打ち出した日野自動車入り。細谷直監督にはこう期待されている。
「試合に入ったら、選手たちで意思決定をしなければならない。そういう時、山下大悟の経験は大きいですよね。要所、要所でどういう選択をすべきか(を示す)、勝負どころで身体を張る…。これを率先してやってくれる」
この日もハーフタイムに円陣を組む前に指揮官と1対1で話したり、レフリーとのコミュニケーションを図ったりと、前年度7位からのジャンプアップを期すチームを先導。「いろいろ任せてもらっている部分も多く、楽しい。今後の自分のためにもなる」。充実ぶりを覗かせた。
三菱重工相模原戦を振り返りつつ、先も見据えるのだった。
「今日の試合、ネガティブだったところから振り返ると、タックルミスが多かった。あとはセットプレー、特にスクラムでやられた。ただボールを動かすことで、チャンスはできていた。本当のプレッシャーのなかでのスキル。これをシーズン中もずっと、上げていければ」
日野自動車は10月11日、東京・東京ガスグラウンドで前年度5位の東京ガスと今季3戦目をおこなう。