ワイルドナイツの大黒柱、堀江翔太(撮影:松本かおり)
<トップリーグ 2014-2015 1stステージ 第2節 プールA>
パナソニック 47−22 クボタ
(2014年8月30日/東京・秩父宮ラグビー場)
昨季9位のクボタのエンジンがかかる前から、前年度王者であるパナソニックのHO堀江翔太主将が多彩なドライビングテクニックを示す。南半球最高峰スーパーラグビーでも躍る背番号2。国内ではより球を持つ「トップリーグ仕様」で挑む。
スクラムを真正面から組んで得たペナルティゴールで着実にリードし、前半11分、この日のチーム初トライを導く。敵陣左中間、10メートル線を越えた頃。下がり目の相手のさらに後ろへキックを弾ませ、タッチライン際を駆けるWTB山田章仁につなげる。さらにサポート、ラストパス。PR河野悠輝の疾走を呼んだ。
続く25分にも追加点を演出。敵陣ゴール前左でじりじりと前進する流れに沿い、今度は上がり目の守備を引き付ける。深い角度で球を放り、SO兼FB笹倉康誉を走らせた。40-8と大量リードの後半9分にお役御免。今季初勝利を端で見届けた。
しかし、帰り際は浮かぬ顔だった。局面が重なった折の守備連携に課題があると言い、自らの「トップリーグ仕様」にも「僕が浮く分、中(肉弾戦)で頑張る味方がいる。バランスを見たい」。組織、個人とも、2014年度版の完成までは道半ばか。
(文:向 風見也)