スクラムでNTTコムを苦しめた東芝FW(撮影:松本かおり)
<トップリーグ 2014-2015 1stステージ 第2節 プールA>
東芝 23−16 NTTコミュニケーションズ
(2014年8月29日/東京・秩父宮ラグビー場)
NTTコムの韓国代表CTB諸葛彬は「東芝の守備が合ってない。(対面が)自分だけを見ている」。早めにパスを求め、向こうから飛び込むタックラーとすれ違いざまに、直進。敵陣22メートルエリア左を破り、後半26分の得点を導く。ロブ・ペニー新ヘッドコーチの作戦通りか。前節に昨季王者のパナソニックを下した昨季4強の東芝を前に、同13位の挑戦者は似た形で好機を作り続ける。36分にも追加点を挙げ、後半のスコアを13-10とした。
トライ数は2対2。東芝は相手の反則でのペナルティゴールで勝った格好だ。攻守の起点たるスクラムが優勢で、序盤、6-3と先行した。
前半26分以降は敵陣ゴール前右で4本、組んだ。2本目、真ん中へ頭をねじ込む相手の右PR斉藤展士を、HO湯原祐希がブロック。8人一体で押す。置き去りのNTTコムの両FLが「オフサイド」。続く3本目の組み直しでNTTコムが崩れると、遠目で観ていた東芝のSO廣瀬俊朗がレフリーに注意喚起を促す。4本目、NTTコム、崩壊。ここでのペナルティトライなどで一時10点リードとしたHO湯原は、苦しい一戦の後に「駆け引き疲れ、しました」。
(文:向 風見也)