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NECが10季ぶり開幕節勝利! SO田村のキックに対するSO立川は…

2014.08.24

NEC

突進するNECのLO小野寺優太を必死に止めるクボタの選手たち(撮影:松本かおり)

<トップリーグ 2014-2015 1stステージ プールA 第1節>
NEC 24−3 クボタ
(2014年8月23日/東京・秩父宮ラグビー場)

 SO田村優の眼と足を前半の得点につなげ、NECが10季ぶりに開幕節に勝った。
 14分、敵陣ゴール前右中間。司令塔が相手の足元の向こう側へゴロのキックを放つ。インゴールまで弾道を追うクボタのWTB柴原英孝が球をこぼすと、NECのWTB大東功一が先制点を挙げた。「できるだけ相手に走らせてボールを捕らせたかった」というSO田村は「ラッキーっちゃ、ラッキーでしたね。あれは」と述懐。戸惑いつつ位置取る相手の背後へキックを放ち、「走らせ」、その人が捕球したところで苦し紛れの蹴り返ししかさせない。結果、敵陣の深い位置でのラインアウトからプレーを再開できる。背番号10はそんな青写真を描いていた。26分のラインアウトモールからのチーム2本目のトライは、そのイメージを真の起点としていた。もっとも、後半に組織が停滞したためか、SO田村は「力をつけなきゃ」。
 敗者はプレーの起点たるスクラムに苦しみ「波に乗り切れないまま」とSO立川理道。同じ日本代表のSO田村には「(NECに)バリエーションを与え、こっちが慌てたところ優さんがキック…余裕があるとどんどんいいプレーが出てきますね」。

(文:向 風見也)

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