ラグビーリパブリック

女子W杯 カナダが開催国フランス破り初の決勝へ! イングランドもV王手

2014.08.14

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女子イングランド代表は準決勝で5トライを奪い、女子アイルランド代表を圧倒
(Photo: I Picarel/IRB)

 フランスで開催されている第7回女子ラグビーワールドカップは、現地時間13日に準決勝2試合がおこなわれ、イングランドとカナダが勝って決勝進出を決めた。1994年大会以来の優勝を目指すイングランドはアイルランドを40-7で下し、4大会連続でファイナルの舞台に立つ。カナダは開催国のフランスに18-16で競り勝ち、初の決勝進出を決めた。

 準決勝第1試合、イングランド対アイルランド。
 4連覇中だった女王ニュージーランドをプールステージで倒したアイルランドが、前半16分、ラインアウトからのモールドライブで先制した。初の4強入りで頂上に近づいたグリーンジャージーの選手たちがこのまま勢いに乗るかと思われたが、25分、イングランドもFWがゴール前でパワープレーを見せ、5点を返す。33分には白いジャージーの13番、エミリー・スカーラットがペナルティゴール(PG)を決め、流れは変わった。
 直後、アイルランドのキックオフが長くなり、中央でのスクラムでゲームが再開すると、イングランドは左に展開し、CTBスカーラットがビッグゲイン。ゴール前5メートルで捕まったが、素早いリサイクルで右へボールを回し WTBカット・マーチャントがトライを挙げた。難しい位置からのコンバージョンを決めたCTBスカーラットは、前半終了前にもPGをねじ込み、18-7で折り返す。 
 後半早々にショットで3点を追加したイングランドは、57分にWTBケイ・ウィルソンがインゴール左隅に飛び込みリードを拡大。その後、さらに2トライを加え、イングランドが20年ぶりのワールドカップ優勝に王手をかけた。

 準決勝第2試合、カナダ対フランス。
 ディフェンスが強いチーム同士の対戦だけあり、前半はPGのみでスコアボードは動き、6-6で最初の40分を終えた。
 後半、すぐに主導権を握ったのはカナダだった。ハイテンポのアタックで揺さぶり、42分に15番がトライ。負傷した9番の代わりにSHのポジションに入った本来FBのエリッサ・アラリーがラックから持ち出してギャップを突き、約40メートルを走り切って5点リードを奪った。今大会、1トライも許していなかったフランスの鉄壁をついに崩したカナダは、さらに3分後、相手ボールのスクラムをターンオーバーして自陣深くから回し、WTBマーガリ・ハーヴィーが右サイドを約90メートル独走。ゴール成功で18-6とした。
 それでも、多くのサポーターの声援に応えたい女子フランス代表の選手たちは、初の決勝進出をあきらめず、65分、ラインアウトからモールで押し込み、7点差。76分にカナダのHOがイエローカードをもらい一時退場となると、直後、フランスはまたもラインアウトから渾身のモールドライブで前進し、ゴールラインを越えて2点差に迫った。しかし、コンバージョンキックは左へ外れ、同点とはならず。
 そして残り時間、14人になったカナダが必死に守り切り、ノーサイド。開催国フランスの夢は、準決勝で断たれた。

 決勝でぶつかるのはイングランドとカナダ。プールステージでも両チームは対決し、そのときは13-13だった。女子15人制ラグビーの世界一を決める最終決戦は、8月17日にパリのスタッド・ジャン・ブアンでおこなわれる。

<女子ワールドカップ 2014 大会4日目>
▼準決勝
・イングランド 40 – 7 アイルランド
・カナダ 18 – 16 フランス

▼5〜8位決定トーナメント
・ニュージーランド 63 – 7 ウェールズ
・アメリカ 23 – 20 オーストラリア

▼9〜12位決定トーナメント
・南アフリカ 25 – 24 サモア
・スペイン 18 – 5 カザフスタン

今年のIRB女子最優秀選手の候補にノミネートされたカナダのハーヴィーは準決勝でも活躍
(Photo: P Charlier/IRB)

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