ラグビーリパブリック

女王NZ、4強入り逃しW杯5連覇ならず! フランス、カナダなど準決勝へ

2014.08.10

france

開催国フランスはプール戦で相手に1トライも許さず、トップ通過(Photo: I. Picarel/IRB)

 4日前、女子ラグビーワールドカップで23年ぶりに敗れたあと、プール戦2位チーム中の最高成績で4強入りすることに目標を切り替えた絶対的女王、ニュージーランド代表“ブラックファーンズ”だったが、準決勝に進むことはできなかった。8月9日、プールBの最終戦でアメリカから6トライを挙げてボーナスポイントを上乗せし、34-3と圧倒して総勝点を11にしたものの、その戦いに臨む約30分前に、プールAの首位を争っていたイングランドとカナダが13-13で引き分けてともに総勝点を12にしたため、ブラックファーンズのワールドカップ5連覇の夢は消えた。

 3大会連続決勝でニュージーランドに泣かされてきたイングランドにしてみれば、リベンジを自らの手で果たすことができず複雑な心境かもしれないが、カナダの勢いに押され気味で、引き分けるのが精いっぱいだった。 

 前半、ペナルティゴール2本で得点したイングランドに対し、カナダはラインアウトからのドライビングモールで5点を獲得。アグレッシブなカナダは後半早々、ゴール前右でもらったペナルティからクイックタップで攻め、ピック&ゴーを繰り返して背番号20のFW選手が逆転トライを挙げた。
 4点を追う立場になったイングランドは56分、スクラムでインゴールへなだれ込み、再びリードする。ゴール成功で13-10。
 そして迎えた65分、2大会ぶりの4強入りを目指すカナダが攻め、ラインアウトからモールで押し込んでゴールラインを越えたが、グラウンディングは認められず、結果的にこのシーンが、待機していたニュージーランドに悪夢をもたらした。

 その後、敵陣22メートルライン内で攻め続けたカナダだが、イングランドも必死に守り続け、カナダは73分にもらったペナルティでショットを選択し、13-13とする。
 残り時間、両チームは一歩も譲らず、最後はイングランドの選手が外にボールを蹴り出し、同点でゲーム終了。この時点で、ニュージーランドの脱落が決まった。

 プールステージの日程はすべて終わり、イングランドとカナダはともにベスト4入り。女王ブラックファーンズに黒星をつけたアイルランドは、プール最終戦でカザフスタンに40-5と大勝し、プールB全勝で初の4強入りを決めた。そして、悲願の初優勝を狙う開催国フランスは、プールCで同じく無敗だったオーストラリアを17-3で下し、4大会連続の準決勝進出である。
 現地時間13日におこなわれるセミファイナルのカードは、「アイルランド対イングランド」、「フランス対カナダ」となった。 

<女子ラグビーワールドカップ 2014 プール戦結果>

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