昨季、大学選手権で4強入りした慶大は8月1日から山梨・山中湖などで夏合宿を行う(〜9月1日)。就任2年目の和田康二監督が最上級生の奮起を促すなか、静かに決意を込めるのはWTB/FB下川桂嗣だ。
「現役の時、いくつか大学には受かったんですけど、ケイオーのラグビーに憧れていた部分があった。努力をして、肩書きのある選手に立ち向かうというイメージがあって…」
修猷館高を卒業後、1年間のブランクを経て慶大入り。「浪人をすると決めたときに、ケイオー以外だったらラグビーを辞めておこう」と決意し、「ほとんどの学部」の一般入試に挑んだ。結果、商学部の合格を勝ち取った。
「修猷館の選手は大学でほとんどラグビーを続けないんですけど、3年に1度ぐらいのペースで卒業生の方がケイオーでプレーされていて、それを格好良いなと思う部分もあった。商学部だけ受かった。修猷館のラグビー部は、ほとんどの選手が浪人をしていた。皆で集まって、励まし合って、勉強したことで頑張れたかな、と」
身長184センチ、体重86キロのサイズで空中戦での安定感が買われ、昨季から先発の座を勝ち取っていた。
「(慶大は)思っていた通り、タックル、タックルという根性ラグビーの部分もあった。でも、先輩にも意見をしていい空気感があって、それは意外だったというか…。先輩からいろいろと聞けて、うまくなったところもある」
関東大学春季大会グループA(対抗戦と関東大学リーグ戦の各上位3チームが参加)では、通算1勝4敗に終わった。「自分たちのやってきたことをやるしかない。それがうまくいくようになれば自信になって、チームも上向きになる。信じたことをやりきって…」。経験を積むごとに「1つのミスに一喜一憂しなくなった」というWTB/FB下川は、WTB/FB浦野龍基、WTB服部祐一郎らとの定位置争いとチームの上位進出に挑む。
【慶應義塾大ラグビー部公式サイト 下川桂嗣プロフィール】
http://www.kurfc.com/memberlist/Detail/8636