日本最高峰トップリーグ(TL)に加入3年目で前年度7位のキヤノンに、トヨタ自動車からNO8菊谷崇が新加入している。2011年のワールドカップニュージーランド大会で主将を務めるなど、日本代表として歴代4位の68キャップ(国同士の真剣勝負への出場数)を獲得した34歳だ。
チームは12日、東京・キヤノンスポーツパークでTL11季連続4強入りの東芝と練習試合をおこない、31-24で逆転勝ちした。NO8として今季初先発した菊谷は後半10分まで出場する。プレーの合間ごとに味方に声をかけたり、相手のサポートが薄いラックで球を奪ったり。一時退場処分を受ける場面もあったが、総じて持ち味も示した。
「施設も人も充実しているチームで、新鮮(な気持ち)です。この年ですけど、いままでの自分よりレベルアップできたら」
今季の代表ツアーでは辛酸をなめた。5月17日のアジア五カ国対抗・韓国代表戦(○62-5)を最後にベンチ入りすら叶わなくなった。
「春は試合に出れなくて、もやもやしている部分もあって。けど、久しぶりに下働きをしたのは悪くはなかったなって。こういう人たちがいてチームが成り立っているんだなと再確認できました。嫌っていうほど! 所属チームではレギュラーでも代表では悔しい思いをする人がたくさんいる。これまで、そういうなかで自分は試合に出てきたんだな、と」
14〜18日の強化合宿(長野・菅平)にも不参加となった。エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチには「キヤノンで集中してラグビーを」と告げられたという。
「(代表復帰への課題は)自分のプレーをしっかりとできるように、と。(今春は)あまりプレーに一貫性がなかったので。まずはキヤノンのラグビーに根付いて、いいセットプレーを組んで、仕事量を増やして…。チームに貢献できるように」
8月24日、京都・西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場で今季TLの開幕節に臨む。相手は古巣のトヨタ自動車だ。