対抗戦選抜の大芝優泰(成蹊大)にタックルするリーグ戦選抜の五十嵐優(東海大)
(撮影:松本かおり)
(撮影:松本かおり)
関東大学対抗戦と関東大学リーグ戦の選抜チームがぶつかる関東大学オールスターゲームが29日、東京・秩父宮ラグビー場であり、リーグ戦選抜が対抗戦選抜に21-17で勝利した。
昨季の大学選手権では上位4強を独占するなど、シーズン中は対抗戦勢の優位が目立つが、この日は形成が逆転。リーグ戦選抜が鋭いタックルと規律ある守備網形成を繰り返し、力強く堅実な対抗戦選抜の攻めを耐え続けた。
前半11、25分と対抗戦選抜のFL布巻峻介(早大)がインゴールを割るも、リーグ戦選抜は14分のCTB井波健太郎(東海大)のトライなどで7-10でハーフタイムを迎える。7−17とさらに点差を広げられていた後半16分には、敵陣ゴール前ラインアウトを起点にNO8ジョージ・リサレ(流経大)がスコア。直後のコンバージョン成功と相まって、14−17と追い上げた。そして34分、ハーフ線付近右スクラムから左へ展開してWTBマイケル・バー・トロケ(日大)がゴールラインを駆け抜け、逆転した。
試合後、勝った内山達二監督(流経大)は「リーグ戦選抜が勝ちたいと心底、思っていた。これが勝因。(守備面では)こちらで簡単な設定をして、それを皆がきっちり守って、それ以上のプレーをした」と、敗れた岩出雅之監督(帝京大)は「リーグ戦選抜の方が、気持ちの入ったいいディフェンスをしていたんじゃないですかね。リーグ選抜が勝って、来年以降、盛り上がればいい。これを5年、10年かけて続けて、人(観客)が入るようになって、まずはワールドカップにつながってくれれば」とそれぞれ語った。
(文:向 風見也)