ラグビーワールドカップ2015イングランド大会の出場をかけたアフリカ最終予選が、6月28日からマダガスカルの首都アンタナナリボ(マハマシナスタジアム)で始まった。
ラストステージに残ったのは、5大会連続5回目の出場を狙うナミビア(6月23日時点のIRB世界ランキング22位)と、24年ぶり3回目の切符獲得に燃えるジンバブエ(同30位)、そして初出場を目指すケニア(同33位)とマダガスカル(同35位)。
総当たり戦をおこない、優勝すれば本大会出場が決定する。2位になったチームは敗者復活をかけたプレーオフへ。3位以下ならイングランド行きの道は絶たれる。
白星発進したのはケニアとジンバブエだった。
ランニングラグビーが持ち味のケニアは、ワールドカップ常連国ともいえるナミビアを29-22で下し、大きな1勝を手にした。
12点ビハインドから追い上げ、22-22の同点で迎えた後半の65分、ケニアは敵陣で確実にボールをキープし続けてテンポ良く攻め、パワフルなFWが力強いランで抜け出し、決勝トライを挙げた。セブンズを得意とする国だけあり、巧みなハンドリングが光った。
ナミビアは残り2分を切った時間帯で敵陣22メートル内に入ったが、ケニアがラックでターンオーバー。その後も、ナミビアがゴールラインに迫るシーンがあったが、ケニアが必死のディフェンスで守り切った。
大型のホワイトアフリカンが多いジンバブエはパワーでマダガスカルをねじ伏せ、57-22と大勝した。
前半20分頃までにジンバブエが3連続トライを挙げ、早くも勝負は決したかに思われた。しかし、スピーディーなアタッキングラグビーを磨いてきたマダガスカルの選手たちは、自陣から果敢にボールを回し、巧みなオフロードとサポートでどんどん前進、2トライを返した。前半終了前にはペナルティゴールも決め、22-15で折り返す。
後半早々にジンバブエの大型FLにゴールラインを割られたマダガスカルだったが、51分、自陣でのブレイクダウンでターンオーバーし、カウンターアタック。10番が突破し、サポートした15番がハーフウェイから驚異的スピードで相手ディフェンダーを振り切り、再び7点差とした。盛り上がる約3万人のホームサポーター。
しかし、南アフリカでプレーする選手も多いジンバブエ代表は落ち着いていた。ラスト25分間は大型FWがセットピースで圧倒。強力なモールドライブも武器に4トライを追加し、結局、35点差で激闘は終わった。
トライを量産したジンバブエとケニアは勝点5を獲得、7点差以内で敗れたナミビアはボーナスポイント1点を手にし、マダガスカルは勝点0で第1節を終えた。
第2節の「ジンバブエ対ナミビア」「ケニア対マダガスカル」は、同会場で7月2日におこなわれる。