テストマッチシーズンが終わり、6月27日、南半球ではスーパーラグビーが再開した。
レギュラーシーズンはあと3節となり、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカの各カンファレンス1位と、その他の上位3チームに与えられるプレーオフ出場権をめぐる争いは激しさを増している。
日本代表のSH田中史朗が所属するハイランダーズは、27日に地元ダニーデンで同じニュージーランド勢のチーフスと対戦し、29-25で接戦をものにした。12年ぶりのプレーオフ進出に向けて大きな1勝である。
ハイランダーズは勝点4を手にし、総勝点42でNZカンファレンスの暫定トップ(総合3位)に浮上。これで3連敗となった前王者のチーフスは、7点差以内の敗戦のためボーナスポイント1点を得たが、総勝点36でNZカンファレンス4位(総合8位)と順位を上げることはできず、3連覇への道は険しくなった。
試合は、13-13で迎えた後半9分、ハイランダーズが自陣深くからボールを回し、オールブラックスデビューしたばかりのCTBマラカイ・フェキトアが突破、WTBリチャード・バックマンがサポートしてFBベン・スミスへとボールは渡り、勝ち越しトライを挙げた。その後、ハイランダーズはペナルティゴールでリードを広げ、チーフスの猛追から逃げ切った。
田中は後半14分から出場。同27分、相手CTBティム・ナナイ=ウィリアムズにタックルをかわされてトライを獲られるというシーンがあったものの、大柄の選手たちに果敢に向かっていく姿勢は最後まで貫き、チームの勝利に貢献した。
また、同日はメルボルン(オーストラリア)でレベルズ対レッズの試合もおこなわれ、レッズが36-20で勝っている。両チームともすでにプレーオフ進出争いから脱落しているが、来季へつながるプレーを披露。レベルズに所属する日本代表のHO堀江翔太は途中出場となり、後半11分に柔軟な走りで自陣10メートルラインから敵陣22メートルラインまでビッグゲインし、チーム最初のトライをお膳立てした。
なお、同じくレベルズの一員である日本代表のBKマレ・サウは、この試合のメンバーには入っていなかった。