サモア代表を倒してテストマッチ7連勝となり、IRB世界ランキングでチーム最高タイの12位に浮上した日本代表が、次に挑むのはカナダ代表だ。敵地バーナビーで現地時間6月7日、IRBパシフィック・ネーションズカップの第1戦でぶつかる。
メイプルリーフスの愛称を持つカナダ代表はジャパンよりもランキングは3つ下だが、若手中心で編成してきたサモア代表とは違って、ヨーロッパを拠点にするトッププレーヤーが複数スコッド入りしており、手強い相手となるだろう。
LOジェイミー・カドモア(クレルモン・オーヴェルニュ、フランス)、LO/FL/NO8ジェブ・シンクレア(ロンドン・アイリッシュ、イングランド)、ユーティリティBKのDTH・ファンデルメルヴァ(グラスゴー・ウォーリアーズ)、WTB/CTBジェフ・ハスラー(オスプリーズ、ウエールズ)、WTBテイラー・パリス(アジャン、フランス)のほか、新主将に任命された22歳の運動量豊富なFL/NO8タイラー・アードロンもオスプリーズ所属。54キャップを持つ前主将のアーロン・カーペンター(コーニッシュ・パイレーツ、イングランド)はバックローからHOへシフトし、さらに進化しようとしている。
そんなカナダ代表に挑む日本代表の試合登録予定メンバー23名が、日本ラグビーフットボール協会より発表された。
南半球のスーパーラグビーに参戦していたSH田中史朗(ハイランダーズ、NZ)、HO堀江翔太、CTBマレ・サウ(ともにレベルズ、豪州)も合流し、3人ともカナダ代表戦は先発出場。前主将のSO/WTB廣瀬俊朗(東芝)はリザーブ入りし、5月3日のアジア五カ国対抗初戦(フィリピン代表戦)以来の出場に燃える。
<日本代表 ヘッドコーチ、選手 コメント>
■エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ
「スーパーラグビーから戻った3選手はコンディションも良いので、先発に選んだ。全員日本代表としてプレーするのを楽しみにしている。カナダ代表戦は今季一番厳しい試合になるだろう。アウェーでのカナダ代表戦では過去6度の対戦で1勝と良い成績を収めていない。フィジカルなチャレンジにもなる。フォワードにはトンプソン ルークとジャスティン・アイブスを再び入れて、ラインアウトを強化した。ボールを動かして相手を疲れさせることも必要なので、田中のプレーもキーになる」
■リーチ マイケル 主将
「カナダに到着して、チームは時差に慣れるまで時間がかかったが、いまは慣れて良い環境のなかで準備ができている。カナダ代表はホームの試合で、昨年対戦(16-13で日本が勝利)したときよりもかなり手強くなるはず。(合流した田中)フミもチームに良い影響をもたらしていて、スーパーラグビー組の(堀江)翔太とフミのおかげで木津と日和佐もいい刺激を受けている」
■田中史朗
「スーパーラグビーで学んできたことをチームに還元したい。これからの3試合が日本代表にとっては特に重要な試合になってくるので、すべて勝って来年のラグビーワールドカップにつなげたい。自分自身は今季日本代表初戦になるので、結果を出して周りの選手たちの信頼を得たい。コミュニケーションやディフェンスの部分はもっとレベルアップできるはず。カナダ代表戦ではミスをなくしたい」
■廣瀬俊朗
「ようやく23人のなかに入れてうれしい。ここまで復帰するには、いろいろな人の支えがあったからこそなので、それを糧にカナダ代表戦を戦いたい。自分自身は新しいポジションでのチャレンジを楽しみたい」
1. 三上正貴(東芝) 2.堀江翔太(パナソニック/レベルズ) 3.畠山健介(サントリー) 4.大野均(東芝) 5.トンプソン ルーク(近鉄) 6.ジャスティン・アイブス(キヤノン) 7.リーチ マイケル(主将/東芝) 8.ホラニ 龍コリニアシ(パナソニック) 9.田中史朗(パナソニック/ハイランダーズ) 10.立川理道(クボタ/ブランビーズ) 11.山田章仁(パナソニック) 12.田村優(NEC) 13.マレ・サウ(ヤマハ発動機/レベルズ) 14.藤田慶和(早稲田大) 15.五郎丸歩(ヤマハ発動機)
〔リザーブ〕
16.平島久照(神戸製鋼) 17.木津武士(神戸製鋼) 18.山下裕史(神戸製鋼) 19.伊藤鐘史(神戸製鋼) 20.真壁伸弥(サントリー) 21.ヘンドリック・ツイ(サントリー) 22.日和佐篤(サントリー) 23.廣瀬俊朗(東芝)