ラグビーリパブリック

センバツ優勝校の東福岡、負けた! 福岡県高校大会で修猷館が金星

2014.05.25

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福岡高校の創部90周年記念式典に招かれたときの修猷館高校ラグビー部。
中央が今年のチームの柴尾主将。昨年まではCTBで活躍も、今季はPRとして
最前線にたってチームを引っ張っている(撮影:BBM)

 アップセットが九州から届いた。
 東福岡が負けた。修猷館が気迫で勝利をつかんだ。5月25日に行われた九州大会福岡県予選の準々決勝で、修猷館高校が東福岡高校に29-26で勝利。4月におこなわれた全国選抜大会で頂点に立った東福岡は、九州大会への出場を逃した。

「もう一回やれ、と言われてもできません」
 そう語るのは修猷館を率いる渡邊監督だ。監督は試合前日、「思いをぶつけろ」と選手たちに語りかけた。普段は短めに終わる試合前日練習。しかし、この日は3時間もグラウンドで駆けた。
 大人しくて、優しい性格の選手たちがたくさんいる。才能に恵まれた選手たちも今年は多い。でも、全国トップの相手を倒そうと思うなら、いつもと同じではだめだ。昨日は、そんな空気がグラウンドに漂っていた。
「勝つ気がないやつは帰れ。昨日は、そんな声が聞こえていました。いい練習ができた3時間でした。弱いチームじゃないので、絞り込んでいければ、とは思っていましたが、本当によくやってくれました」(渡邊監督)
 修猷館には『語りの文化』がある。普段からチームトークを多くしているのも、自然発生的に燃え上がり、考え、動くチームこそ、ここ一番で勝てると思うからだ。その伝統はいまも生きていた。

 試合では東福岡のハーフ団にしつこくファイトし続けたことが奏功した。トライを取られても、崩されて許したものが少なかった。だから自信を失うことなく、やるべきことを貫けた。攻めては集中力を発揮してトライラインを越えた。渡邊監督は、「FWがよく頑張ってくれた」と話した。

 修猷館は準決勝で永遠の好敵手、福岡高校と対戦する。福岡高校の90周年記念試合では大勝したが、気持ちを緩めるつもりはない。

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