ラグビーリパブリック

マイナーチェンジを加えた攻撃が機能し、日本はスリランカに圧勝! 今後は…

2014.05.10

kizu

スリランカ代表戦で3トライを挙げたHO木津武士(撮影:TAHASHI TAKASHIO)

<アジア五カ国対抗 2014>
日本代表 132 − 10 スリランカ代表
(2014年5月10日/愛知・瑞穂ラグビー場)

 来年のワールドカップの出場権を争うシリーズの第2戦。日本代表は、確実なパス回しを目指し、司令塔とその周りに立つFW陣との間の幅を狭めた。SO田村優の脇の空間をFLリーチ マイケルら大型走者がぶち抜き、相手がそうした動きに釣られたと見るや、大男の後ろから駆け込むCTB林泰基が別なスペースをえぐった。攻撃の型を滑らかに運用し、このほど3年ぶりにアジア上位5カ国となったスリランカを下馬評に倣った点差で下した。
 実際には落球もあり、終盤の守備網のほころびは失点につながった。特に、攻めダルマのジャパンが守りの連携に課題を抱える点を、11日から合流するHO堀江翔太は以前から指摘していた。とはいえ、思い通りに動いた試合の直後そうした問題点は表出されにくい。感想を問われた選手の第一声も、どうしたって明るくなるからだ。ただ、組織の行動目標を「8、9割」は達成できたと話すFB五郎丸歩副将は、辺りに流れる空気と逆のことも言っていた。「少ないチャンスでいかに点を取るか。それを(チャンスの多い)アジアでも意識しないと」。あくまで目標は、来年の本大会での準々決勝進出である。

(文・向 風見也)

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