エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ率いる日本代表は3日、ラグビーワールドカップ2015(イングランド大会)の出場権がかかる「アジア五カ国対抗 2014」の第1戦でフィリピン代表と対戦し、99‐10で大勝した。
敵地のマニラ近郊でおこなわれたこの試合で、先発したNO8ヘイデン・ホップグッド(釜石シーウェイブス)、WTB松島幸太朗(サントリー)、CTB村田大志(サントリー)、それに後半から途中出場のFL/NO8堀江恭佑(ヤマハ発動機ジュビロ)とCTB林泰基(パナソニック)がテストマッチデビューとなり、日本代表初キャップを獲得した。
IRB世界ランキング13位の日本代表は、前半1分にFLヘンドリック・ツイのトライで先制したものの、ホームチームのフィリピン代表(世界ランキング56位)にペナルティゴールを決められたあとの5分、NTTコミュニケーションズに在籍するCTBマット・サンダーズにゴールラインを割られ、逆転を許す。しかし、アジア五カ国対抗7連覇と8大会連続のワールドカップ出場を目指す日本代表は、前半11分に再びリードを奪うと、初キャップのホップグッド、松島、堀江恭もファイブポインターとなって計15トライを重ね、今季最初のテストマッチを白星で飾った。
なお、この試合でFB五郎丸歩は29得点(1トライ12ゴール)を挙げ、キャップ対象試合においての通算得点が歴代2位の372点となった。
<ヘッドコーチ、選手のコメント>
■エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ
勝点6を取れたのでいいスタートだった。更衣室もなく暑いなかでの試合で、芝生も日本選手が慣れていないタイプだったが、そういうところでやれたのも良かった。我々の目標はあくまでもワールドカップに行くことなので、99点という得点は特に関係ない。
けが人もなく、アジア・パシフィックドラゴンズ戦より良くなった。課題だったリスタートには、まだ改善の余地がある。また、若い選手たちが対応できなかったところがあった。
■リーチ マイケル 主将
今日は自分たちのやりたいプレーが前半はできたと思う。キャプテンでの初めてのテストマッチだったが、アジアで勝つのは当たり前。フィジーやサモアに勝ったときに喜びたい。1試合1試合レベルアップしていくことができればと思う。アジア五カ国対抗の1試合目にしては悪くなかった。
■村田大志
緊張せずにできた。貴重な1試合という意味で嬉しかった。試合の入りは前の試合よりコミュニケーションが取れて良かったが、時間が経つにつれて落ちてしまった。BKはもっとコミュニケーションを取る必要があり、次に向けていい課題だと思う。
■堀江恭佑
ずっと待ち望んでいた初キャップで、日本代表のジャージーを着られたことが何よりうれしかった。前半を見ていてしんどそうだと思ったので、自分が入って盛り上げたいという気持ちで入った。初トライと初キャップ、どっちも嬉しい。出場を継続するのは厳しいポジションだが、チャレンジしていきたい。
■松島幸太朗
前半は暑さにやられて思い通りに動けなかった。後半は、自分の持ち味であるスペースを見つけてそこをうまく切り抜けて行くというところを出せた。トライをとってアピールできたと思う。初キャップが取れてホッとした。けがなくやれたのは自分にとってプラスだった。これからも、もっと意識を高くしてやっていきたい。
■林泰基
いかに安定してプレーできるかということを心がけた。少しでも認めてもらえたかなと思った。今日は自分のなかではベストのプレーができたと思う。結果としても良かった。このままキープアップしていけば、また出場のチャンスもつかめると思う。
■ヘイデン・ホップグッド
リードされたときは、予定通りにボールをキープしてフェイズを重ねることを考えた。初キャップは楽しめた。日本代表としてプレーすることが、日本に来たときの一番の目標だった。