(撮影:Hiroaki. UENO)
高校単独チームが出場する国際大会として世界的にも注目度が高まっている「サニックス ワールドラグビーユース交流大会」が、今年もゴールデンウィークに福岡・グローバルアリーナで開幕した。
第15回大会を迎えた今年は、国内の強豪高校8チームと、ニュージーランド王者(ハミルトン ボーイズ ハイスクール)など海外8か国・地域の実力校が参加。大会初日の4月28日は、4チームずつの4プールに分かれて予選リーグ8試合がおこなわれた。
今春の全国高校選抜大会で優勝した東福岡(福岡)は、海外勢ビッグ4の一角と目されるSGS フィルトン カレッジ(イングランド)を15−7で下し、今大会初制覇に向けて好発進した。
パワフルな相手に東福岡は一歩も引かず、キャプテンのFL古川聖人などがブレイクダウンで奮闘。前半17分にWTB高野蓮が低い姿勢で突破して先制トライを奪うと、ペナルティゴールを加えたあとの後半21分にはスピードあるSO松尾将太郎が抜け出し、WTB岩佐賢人につないで勝負を決めた。フルタイム直前にイングランドの若人がラインアウトからモールで押し込んで意地を見せたものの、東福岡の堅いディフェンスを崩すのはこれが精いっぱいだった。
センバツ準優勝校の桐蔭学園(神奈川)は、ニュージーランド勢として5連覇を狙うハミルトン ボーイズ ハイスクールに0−46で完敗。小雨降るなか、ハミルトンはハンドリングエラーが目立ったものの、ダイナミックなランナーたちが自陣から何度もブレイクスルーし、計8トライを挙げた。桐蔭学園は前半20分に力強いモールドライブでゴールに迫り会場を沸かせたが、グラウンディングには至らなかった。
2013年度に高校日本一となり、今春は東福岡に惜敗して4強にとどまった東海大仰星(大阪)は、数多くのスプリングボックスを輩出している南アフリカの名門・パール ボーイズ ハイスクールに7−38と、厳しいレッスンを受けた。
出足鋭いタックルでセントエドマンズ カレッジ キャンベラ(オーストラリア)を苦しめた大阪桐蔭だったが、14−28で惜敗。14点ビハインドで迎えた後半、早々に1トライを返したあと、12分にはゴール前のピック&ゴーからFWがパワーで押し切って同点としたが、これで集中力が高まった豪州チームはその6分後にバックスがハーフウェイからつないで決勝点を奪い、粘る大阪桐蔭を振り切った。
大会は5月1日まで予選リーグを実施し、2日から5日まで順位決定トーナメントがおこなわれる。
■サニックス ワールドラグビーユース交流大会 2014(1日目)
〔予選リーグ〕
▽プールA
・ハミルトン ボーイズ ハイスクール(NZ) 46 − 0 桐蔭学園高(神奈川)
・リセ ルイ ドゥ フォワ(フランス) 33 − 14 常翔学園高(大阪)
▽プールB
・慶應義塾高(神奈川) 34 − 3 ショウニガン レイク スクール(カナダ)
・セントエドマンズ カレッジ キャンベラ(豪州) 28 − 14 大阪桐蔭高(大阪)
▽プールC
・パール ボーイズ ハイスクール(南アフリカ) 38 − 7 東海大仰星高(大阪)
・筑紫高(福岡) 39 − 3 富川北高(韓国)
▽プールD
・ブリティッシュ スクールズ(ウルグアイ) 35 − 25 御所実高(奈良)
・東福岡高(福岡) 15 − 7 SGS フィルトン カレッジ(イングランド)