ラグビーリパブリック

選抜大会優勝候補の東福岡 CTB永冨が攻撃ラインを動かす!

2014.04.07

higashi

トライを奪ったあと、喜ぶ東福岡の選手たち(撮影:見明亨徳)

 埼玉・熊谷ラグビー場での全国高校選抜大会は6日、準決勝があり、東福岡高(福岡)は東海大仰星高(大阪)を12−10の僅差で制した。7日の桐蔭学園高(神奈川)との決勝にあたり、キーマンのCTB永冨晨太郎は「我慢が大事」と展望を語った。

 ノーサイド直前。対する東海大仰星が追撃のトライを挙げ、スコアは12−10となる。決まれば同点となるコンバージョンは失敗に終わる。東福岡は辛くも逃げ切った。1年時から公式戦に出ていたCTB永冨は「良かったところは空いているところをしっかりと突けたところと、簡単に倒れなかったところ。悪かったところはハンドリングエラー」と総括し、決勝戦は接戦になると予想。「桐蔭は小さくてもコンタクトが強い。タックルが大事になる。1人ひとりが下(相手の足元)に刺さる」と決意を新たにした。

 今季の東福岡はロングパスの精度と走力を誇り、優勝候補の筆頭格とされる。そんななか身長178センチ、体重74キロのCTB永冨は、細やかな配慮を積み重ねて敵の盲点を突く名脇役だ。背番号12をつけるインサイドCTBとして、「相手(守備網)が流してくる(待ち構えてタッチラインの外側へ追い込む)か、詰めてくる(一斉に前に出る)かで立ち位置を変えたり、自分から仕掛けたり、パスを出したり…」。4日の準々決勝では、尾道高(広島)の鋭い出足の守備を幅広い攻撃ライン上でのロングパス、カットインなどでかわした(○68−33)。

「12番(インサイドCTB)は皆を使えたり、パスで(相手守備網を)切ったり、自分で仕掛けたりできる」

 自身のポジションの魅力をそう話すCTB永冨は、「ディフェンスが得意」とも語っている。1点を争うファイナルゲームでも確かな存在感を示したい。

(文・向 風見也)

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