自陣ゴール前のマイボールスクラムでボールを奪われ、さらにトライも許した(ゴールも成功)。ほとんどゲームを支配していたはずの男子セブンズ日本代表は、12-0とリードしていたのに、残り3分強でクック諸島に5点差に詰められた。
何が起こるか分からないセブンズ。しかし、一瞬漂った空気もすぐに消えた。そのトライ直後のキックオフボールを受けたジャパンは、前に出た。ロテ・トゥキリが右ライン際を駆け上がる。ディフェンスが迫る寸前、ピッチ中央、ゴール前にキックを蹴り込む。追ったロマノ・レメキがインゴールで押さえ、試合はほぼ決まった(ゴールも決まり19-7)。残る2分ちょっとの間にもうワントライ追加し、26-7の快勝だった。
雨の影響もあって、滑りやすいボールと芝にやや苦しんだ。しかし、パスの動きとフットワークの鋭さで得た前半の2トライで勝利をたぐり寄せた試合。戦いを終えた瀬川智広ヘッドコーチは、「ボールが動いてはいたが、横に動くことが多く、タテにあまり出ていなかった。(やれるプレーの)引き出しは増やしてきたので、それらを状況、状況で出していけるかが大事。ディフェンスがしっかりしているので、慌てることなく判断してほしい」と語った。完勝にも慎重だった指揮官は午後から始まる決戦に向けて、チームにより一層の結束を求めた。
プールGでの戦いを3戦全勝で終えたジャパンは、コアチーム昇格決定大会に参加する12チームの中で予選総合1位となり、準々決勝でチュニジア(予選総合8位)と対戦することが決まった。
キックオフは16:42(日本時間 17:42)。いよいよ、『負けたら終わり』の死闘が始まる。
■コアチーム昇格決定大会 今後のスケジュール
【準々決勝/3月29日】
・QF1/日本(1)×チュニジア(8)
・QF2/ロシア(4)×ウルグアイ(5)
・QF3/ジンバブエ(3)×イタリア(6)
・QF4/香港(2)×チリ(7)
※カッコ内数字は予選総合順位
【準決勝/3月30日】
・SF1/QF1勝者×QF2勝者
・SF2/QF3勝者×QF4勝者
【決勝/3月30日】
・SF1勝者×SF2勝者