(撮影:松本かおり)
15人制の日本代表で9キャップ(国同士の真剣勝負への出場数)を保持する福岡堅樹(筑波大2年)は22日、東京・秩父宮ラグビー場で東京セブンズの大会1日目に臨む。7人制日本代表としても国際大会でのデビューを飾った。
チームはアルゼンチン代表、南アフリカ代表、ケニア代表と同組の予選プールBで2敗1分け、最下位に終わった。今年、人生初のセブンズに挑んだ福岡はアルゼンチン代表との初戦(△14−14)、ケニア代表との第3戦(●7−12)で合計9分間出場。短いプレー時間で、自慢の瞬発力を活かすよう期待された。
「ワンプレー、ワンプレーに対する集中力が必要になる。試合が途切れた時は、次のことをできるだけ(速く、具体的に)イメージしようとしました」
ケニア代表戦の後半3分頃。ボールを受け取るや加速し、左タッチライン際をぐんぐん疾走する。「まず1対1で目の前の選手を振り切れた時点で、これは…と」。スタンドが沸くなか、まっすぐインゴールを目指した。しかし、追いつかれた。22メートル線を越えたあたりで、カバーに走る相手に倒された。
これまで単純な走り合いでは負けたと感じたことがなかっただけに、こう天を仰いだ。
「振り切れた、と思ったのですが、そこからの帰り(相手タックラーのカバー)は速かった。ワールドクラスだなと。いままでに経験がないことでした」
もっとも、こう付け加えることも忘れなかった。
「(次回、対戦することがあれば)もう、勝ちます。単純なスピード勝負ではきょうと同じような感じになるかもしれないので、もう少しステップを入れて、トライに、つなげたいと思います」
大会2日目の23日は、まず9時22分キックオフのボウルトーナメント準々決勝で予選プールC・3位のサモア代表とぶつかる。福岡は「スプリントダッシュを何回もした。きょうはしっかりとケアして、明日になったらまたトップスピードで走りたいです。体力的には、大丈夫」と展望を語った。修正点を聞かれると、「余裕を持つ」と即答した。
「いまはボールを持ったら『行かなきゃ、行かなきゃ』となって、余裕があるシーンでも切羽詰っていた。勝負しながら、そのなかで周りを活かす。セブンズでは、周りを活かすことが大事になるので」