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パナソニック、決勝進出! 「マイクロ」の力で神戸製鋼を攻め封じる

2014.03.02

kobe vs pana

神戸製鋼SO正面にプレッシャーをかけるパナソニックのCTB霜村とFB笹倉(撮影:松本かおり)

<第51回日本選手権大会 準決勝>
神戸製鋼 5 − 46 パナソニック
(2014年3月1日/東京・駒沢陸上競技場)

 大砲揃いの神戸製鋼を迎え撃つべく、パナソニックは守備陣形にある工夫を施した。
 NO8ホラニ龍コリニアシによれば、「まずSOにプレッシャーを」。接点から離れた「SO」の位置に立つ相手へ一気に飛びかかる。さらに向こうが球を離した先には別のタックラーが待ち、発砲を防ぐ。
 ノーサイド。負けたSO正面健司は「ターゲットにされた」。仕留め役になるはずだったCTBジャック・フーリーは、好機が得られぬもどかしさを「ボタンの掛け違いがあった」と表現した。

 戦術の裏には、確たるクラブ文化がある。選手兼任の田邉淳コーチは言う。
「マイクロなスキルとコミュニケーションが、大きな影響を」
 前半11分、敵陣中盤での守り。接点の脇でFL西原忠佑が「内に来させる。狙え」と発す。作戦通りに敵の「SO」の方角へ突っ込み、「内」へのパスを得た相手を倒す。刹那、西原の声を聞いていたNO8コリニアシがそこでボール奪取を狙う。反則を誘う。ペナルティゴール成功。6−0。これが決勝点となった。

 結局、完勝したパナソニックは3月9日、東芝とのファイナルでも「マイクロの影響」を示したい。

(文・向風見也)

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