空中戦にも強い神戸製鋼のCTBジャック・フーリー(撮影:松本かおり)
国内ラグビーシーズンを締めくくる日本選手権の準決勝が3月1日、行われる(14時5分キックオフ)。前年度準優勝の神戸製鋼は、東京・駒沢陸上競技場で同4強のパナソニックと対戦。南アフリカ代表72キャップ(国同士の真剣勝負への出場数)のCTBジャック・フーリーは、接戦は必至だと予想する。
入部2年目のCTBフーリーは身長190センチ、体重105キロの体躯で、突破力とチャンスへの嗅覚を長所とする。トンガ代表3キャップのNO8マパカイトロ パスカ、日本代表7キャップのCTBクレイグ・ウィングら攻撃力ある面子を揃えるチームにあって、今季は日本最高峰のトップリーグ(TL)で最多の17トライをマークした。
今季TLを制したパナソニックとは、リーグ戦のセカンドステージ・Aグループ第6節で対戦(大阪・近鉄花園ラグビー場)。最終的に4強だった神戸製鋼は黒星を喫したものの、31−32と互角の勝負を演じた。「今回も競り合う戦いにはなると思う」と話すCTBフーリーは、前回対戦時の反省を踏まえてこう話した。
「我々は、トライを取った後に取られてしまうのが癖になってしまっている。そこを、止めておかないと。特にキックオフ、ラインアウトの時に相手にプレッシャーを与えて、ボールを取られないようにしないといけない」
2月23日、東京・秩父宮ラグビー場での日本選手権2回戦ではヤマハを28−26で下した。その際、CTBフーリーは自軍ボールキックオフを何度も確保。「ボールを取られない」ために、持ち前の跳躍力とスピードを活かした。
「トライを取った後は常にボールキープできるように、と。そうした後にどうすればいいかを、我々はわかっているので」
破壊力ある攻撃のきっかけと結末を、大型エースが担う。
(文・向風見也)