欧州の強豪6か国によるシックスネーションズは今週末に第3節の試合が行われ、無敗だったアイルランドとフランスが破れ、全勝チームがなくなった。
前節までにスコットランドとウエールズを下し、トリプルクラウン(ホームユニオン4か国間で全勝)を狙っていたアイルランドだが、22日に敵地トゥイッケナムでイングランドに10−13で敗れた。
0−3のビハインドで後半を迎えたアイルランドは41分、ラインアウトからのアタックで、NO8ジェイミー・ヒースリップからのインサイドパスを受けたFBロブ・カーニーが鮮やかに中央を切り裂き、リードを奪った(ゴール成功)。しかし、互いにペナルティゴール(PG)を1本ずつ追加したあとの56分、イングランドはFBマイク・ブラウンが自陣10メートルラインから大きくゲインしてSHダニー・ケアにつなぎ、逆転トライ。ラスト20分間の熾烈な攻防では得点ボードは動かず、イングランドは2勝1敗として優勝争いに残った。
なお、アイルランド代表のCTBブライアン・オドリスコルは先発出場し、ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズでの8キャップを含めて、サントリーサンゴリアスでも活躍した元オーストラリア代表SHのジョージ・グレーガンが持つ世界最多テストキャップ記録(139)に並んでいる。
フランスに今季初黒星をつけたのは3連覇を目指すウエールズだった。21日にカーディフで対戦し、27−6。
PGで先制したウエールズは前半5分、FBリー・ハーフペニーが敵陣深くにボールを蹴り、相手が処理ミスしたところをチェイスしていたCTBジョージ・ノースがインゴールで押さえ、リードを拡大。後半の63分にはフランスがシンビンで1人を欠いている間に、ウエールズ主将のFLサム・ウォーバートンがトライを奪い、勝負を決めた。フランスは反則が多く、トライチャンスは何度かあったもののウエールズのしつこいディフェンスを崩せなかった。
未勝利チーム同士の対戦となったイタリア対スコットランドの試合(22日/ローマ)は、21−20でアウェイチームのスコットランドが制した。
3−13で前半を終えたスコットランドだったが、昨年デビューした23歳のCTBアレックス・ダンバーが後半の53分と67分に力走して2トライを奪い、逆転。その3分後にイタリアが連続攻撃で同点とし、コンバージョンも成功してホームチームが2点リードとなったが、残り時間30秒を切った場面でスコットランドのSOダンカン・ウィアーがドロップゴールを決め、劇的幕切れとなった。
この結果、アイルランド、イングランド、ウエールズ、フランスが2勝1敗で並び、スコットランドが1勝2敗、イタリアが0勝3敗となった。
【2014 シックスネーションズ 順位表】
http://rugby-rp.com/n_league.asp?code_s=100010001001