トップリーグ優勝に大きく貢献し、決勝後に笑顔を見せる稲垣啓太
(撮影:松本かおり)
(撮影:松本かおり)
今季の日本最高峰ラグビートップリーグ(TL)で優勝したパナソニックのPR稲垣啓太が新人賞に輝いた。12日、都内での年間表彰式で、ベストフィフティーンとのダブル受賞に喜んだ。
身長183センチ、体重115キロ。かねてから大型フロントローとして注目され、前年度は関東大学リーグ戦1部の関東学院大(現在は2部)で主将を務めていた。
ルーキーイヤーの今季はTLの公式戦全試合に出場。ポジション練習では元日本代表PR相馬朋和のスクラムワークの引き出しの多さに触れるなど、「技術のある人ばかり。吸収できた」と新たな環境で大きく成長した。
特筆すべきはタックル数の多さで、チーム最多の148回を記録した。アシュリー・ジョーンズ ストレングス&フィットネスコーチによるレスリングセッションの効果もあってか、「タックルしてすぐ起き上って、次の仕事を…という意識を身に付けた。そういうものが数字として現れた」と自己分析する。
チームは3月1日から日本選手権に参戦。4月からは日本代表の合宿やツアーが始まる見通しだが、PR稲垣も初代表へ意欲を示した。
「2019年(ワールドカップ日本大会)の時は29歳。その時に家庭を持っているかはわからないですけど、(出場する姿を)子どもに見せられたら、という思いはありますね」
(文・向風見也)