2011年ワールドカップ後に引退した元南アフリカ代表主将のヴィクター・マットフィード(36歳)が、現役復帰へ向け本格的に動き出す。フィジカルバトルに強く、走力もあり、卓越したラインアウト技術と優れたリーダーシップを兼ね備えたジャイアントLO。テストマッチ110試合出場の経験を持ち、南アラグビー史に残るレジェンドと呼ばれたマットフィールドは、かねてから選手復帰が噂され、新年早々に地元メディアが今年のスーパーラグビー参戦を大きく報じていたが、今週土曜日に行われるストーマーズとの練習試合に出場することが明らかとなった。
アフリカーンス紙の『ビールト』によれば、月曜日のトレーニングでは軽快な動きをしていたとのこと。マットフィールドは昨年からブルズのアタック&ラインアウトコーチを務めているが、昨年8月から復帰に向けてトレーニングを積んでいたという。コーチングスタッフやフィットネス専門家からもゴーサインが出て、12月上旬からブルズの練習に参加していた。
今年のスーパーラグビーで、いまなお世界クラスのラグビープレーヤーであることを証明できれば、南ア代表のハイネケ・メイヤー ヘッドコーチは迷わずグリーン&ゴールドジャージーをマットフィールドに与えるに違いない。
南アラグビー協会はマットフィールドの現役復帰をまだ公式発表していないが、それも時間の問題で、2007年ワールドカップ優勝を知る男が2015年に再びエリスカップ獲得を目指す可能性が出てきた。
4年ぶりのスーパーラグビー制覇を狙うブルズにとっても最高の戦力補強である。2007、2009、2010年にタイトルを手にしたとき、主将としてチームを牽引していたのがマットフィールドだった。
地元のスポーツ専門サイト『Supersport』は、コーチ兼任であるマットフィールドは大会序盤はベンチスタートで、シーズン後半から役割が増えるだろうと予想している。大会は長期に及ぶため毎週プレーするのではなく、数週間に一度は休養を兼ねてコーチとして働くことになるかもしれない。
ちなみに、今週中に奥さんが3人目の女の子を出産する予定。ストーマーズとの練習試合はマットフィールドの出身地であるリンポポ州ポロクワネで行われることになっており、決意を新たにしての再スタートとなりそうだ。