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サントリーがプレーオフ進出決定も課題残す キヤノンは序盤に奮闘

2014.01.11
<トップリーグ 2013−2014 2ndステージ Aグループ 第6節>
キヤノン 25 − 58 サントリー
(2014年1月11日/神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場)

 2連覇中のサントリーが8季連続の4強入り。ただこの午後の前半、昇格2季目のキヤノンにやや手こずった。大久保直弥監督は「タイトルを獲るにはセットピース(プレーの起点)、ブレイクダウン(肉弾戦)に課題」と危機感を覗かせる。
 キヤノンは序盤、接点で球に絡みつき、自陣から外国人勢が単騎で駆けた。かたやサントリーはばたついた。特に前半25分にFL佐々木隆道のトライが決まった直後、キックオフの反則から球を繋がれ、最後はキヤノンのサインプレーで逆転される。「自分たちが取った後に集中力を高めないと…」とLO真壁伸弥主将。14−15。重層的陣形で流れる攻めを繰り出しながら、孤立した走者が球を失った。指揮官は言う。
「入りのブレイクダウンでボールの上でステイ(傍観)した人間が…」
 もっともそんな折も、FL佐々木は「気持ちが乱されないよう」過ごせたと話す。24−22と先行して後半を迎え、キヤノンの連携と体力に陰りが出た頃からお家芸の攻撃に活力が出た。外側からパスへと駆け込むおとり役が、相手守備網をしばし錯乱させた。この先は確たるスタイルを貫くべく、細部の点検を施したい。

(文・向風見也)

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