打倒・帝京に燃える早稲田。決勝前日の練習をタックルで締めくくり、ムード最高潮
(撮影:高塩隆)
(撮影:高塩隆)
やり残したことはもう何もない。大学選手権決勝を翌日に控えた1月11日、5年ぶりの覇権奪還を期す早稲田大学は上井草の早大グラウンドで最終調整をおこなった。
明日のキックオフと同じ午後1時にスタートした練習では、まずチーム全員がグラウンドで円陣を組み、出場メンバー23人が決意表明をおこなった。
その後はハンドリングドリルやコンビネーションで連携を確認。最後は恒例のタックル。全部員が見守る中、メンバー一人ひとりがタックルダミーに突き刺さるたび、大きな歓声が沸き起こった。
早稲田大学にとって決勝の舞台は3年ぶりで、その時は帝京大学に12−17で敗れている。当時1年生でただひとり先発していたPR垣永真之介主将は決戦を前に言った。
「やり残したことはなにもありません」
スッキリとした表情だった。
後藤禎和監督は「真っ向勝負である程度対抗できなければ、最後に勝ちきれない」と語った。
「帝京大はずっと分厚い攻撃をしてくるので、こちらもずっと分厚いディフェンスをするだけです」
決戦を前に、そう決意を口にした。