<トップリーグ 2013−2014 2ndステージ Aグループ 第5節>
キヤノン 3 − 53 パナソニック
(2014年1月4日/東京・秩父宮ラグビー場)
キヤノン 3 − 53 パナソニック
(2014年1月4日/東京・秩父宮ラグビー場)
突進するパナソニックの1年目PR稲垣啓太(撮影:大泉謙也)
パナソニックは我慢をしていた。外国出身選手が突破を図るキヤノンを組織防御で跳ね返し攻めに転ずるも、ボール保持者とサポート役の繋がりを巧みに分断される。接点からの球出しを乱し、展開した先でハンドリングエラーを続けた。昇格2季目のキヤノンは9月7日の対戦時、6季連続4強入りのパナソニックを23−18で制している。この日も前半30分過ぎで3−3。我慢比べの先に光を見据えていた。しかし、パナソニックは「落ち着いていた」とSH田中史朗。SOベリック・バーンズが「最初はスペースにボールを動かし過ぎていた」と課題を整理。確実な直進と素早い援護を再徹底し、徐々にボール支配率を高める。そして36分。敵陣で球を振り回したい欲求を押さえ、確実な短いパスで局面を重ねる。防戦一方となったキヤノンの綻びをLOダニエル・ヒーナンが突き、最後は左タッチライン際をFLバツベイ シオネが駆けた。勝ち越し。ゴールも決まり、10−3。
我慢が必要だったキヤノンは後半、一時退場処分の連続で苦しい状況下に置かれた。結局、序盤の我慢比べを制したパナソニックが総勝点を27とし、4強入りをほぼ決定づけた。
(文・向風見也)