疾走する大阪桐蔭のCTB玉置哲史と、追う秋田工のWTB佐々木修弥(撮影:松本かおり)
今春の全国高校選抜大会で初の日本一に輝いた大阪桐蔭が、準々決勝で東北最強の秋田工を41−3で退け、花園制覇まであと2勝に迫った。
ペナルティゴール(PG)で先制された大阪桐蔭だったが、すぐに主導権を奪い返し、ゲームを支配した。強力FWを活かし、前半9分、ゴール前ラインアウトからモールで押し込み逆転。14分には、ラインアウトからの攻撃でCTB伴井雄太が抜け出し、最後はPR垣本竜哉がトライを決めた。大阪桐蔭は24分、ラインアウトからモールで前進後、パワフルなNO8吉田杏が突っ込んでグラウンディング。
17−3で始まった後半、秋田工はフェイズを重ねるが、大阪桐蔭の堅いディフェンスを破れない。それでも食い下がり、高校日本代表候補のWTB佐々木修弥がスーパータックルで相手のトライを阻止して流れを引き戻そうとするが、大阪桐蔭は冷静に得点を重ねた。
17分にPGで追加点を奪い、直後のキックオフで秋田工が失敗すると、グラウンド中央でのスクラムから、ボールを受けた大阪桐蔭のFB岡田優輝が見事な突破力でディフェンダーを次々とかわし、一気にゴールへ走り抜けた。その後、春冬連覇を狙う大阪桐蔭はラインアウトからモールで押し込んで2トライを加え、笑顔のノーサイド。
秋田工の黒澤光弘監督は、「立ち上がりはテンポよくボールを動かせた。あのラグビーをもっと続けたかったが、圧倒的にタテに出ていける選手の数が(相手より)少なかった」と完敗を認めた。